HOME » NEWS TOKYO バックナンバー » らくがきスポーツカフェ20
暮らし・文化
2012年3月20日号

らくがきスポーツカフェ(20)

女子サッカーチームに産婦人科医を紹介した

スポーツ・プロデューサー、NPO法人スポーツ見物協会 堀田 壽一

 球春の到来にワクワクしている。

 女子サッカーチームのサポーターになって1年になる。1年前に「これからは支えるスポーツ」と、本紙で地域スポーツの支援をすすめた。私自身、チャレンジリーグ(なでしこリーグ2部)に昇格した世田谷区の女子サッカーチーム「スフィーダ世田谷FC」のサポーターになり、時に取材者であることを忘れて、できる限りの声援を送ってきた。

 彼女らはプロ選手ではない。昼間働き組と昼間学び組の2組が、夜間に練習、土・日曜は試合というスケジュールを4月から12月まで続けた。意志堅固にして、彼女たちは1年を戦った。結果は8勝4敗3分と、チャレンジリーグ堂々3位の成績だ。

 そんな過酷なスケジュールを愚痴ひとつ言うことなくこなす彼女らに、何か支援ができないかと、シーズン中ずっと考えていた。

 彼女らが悩むのは、ケガや体の不調だ。強豪相手との重要な試合前に、主力選手のケガや体調不良は何とも辛い。監督が避けたいのは、チームの戦力ダウンよりも、ケガや体調を崩した選手のモチベーションの低下である。

 そんな時、「女子の身体はナイーブでデリケートだから、女子スポーツのチームドクターは産婦人科医がベターだ」と、サッカー好きの医師が話していたことを思い出した。女性の身体を良く知る産婦人科医が、継続して選手を見続ければ、リスク・ヘッジ(回避)になると考えた。早速スフィーダに産婦人科医を紹介し、チームドクターを努めていただいた。

 そして今、チームドクターによる「女子スポーツ選手の心得」という講演会の開催を計画している。監督以外は、もちろん男子禁制。面白いのは、この話を聞いたスフィーダのママさんチームのママさんたちから、是非参加したいという声が上がったことだ。

 今シーズン、スフィーダの選手たちが、万全な体調を維持でき、ケガなく戦うことを期待している。

 3月はJリーグやプロ野球が始まる。なでしこリーグも4月上旬にスタートする。なでしこリーグと、2部のチャレンジリーグの試合は、都内で試合が開催される。無料開催が多いので、春の一日をスポーツ観戦で過ごすのもいい。

 知人の医師は、「産婦人科」を「女子内科」など別の名称に変えられないものかと言う。女子サッカー選手に限らず、若い女性、特に思春期の女性が体調を崩した時、産婦人科へ行くのに抵抗があるのではないかと言うのだ。

 同感だ。

●なでしこリーグ http://www.nadeshikoleague.jp

 

 


<筆者紹介>

堀田 壽一(ほった じゅいち)

愛知大学経済学部卒業。NHK入局。報道カメラマンを経て、NHKスペシャル「アフリカに架ける橋」「飢餓地帯を行く」「呉清源」など幅広いジャンルでカメラマンとして活躍。スポーツも各種目を取材、スポーツ報道センターチーフプロデュサーとしてサタデースポーツ、サンデースポーツ副編集長を務める。オリンピックはリレハンメル、アトランタ、シドニー、サッカーは1998年のフランス大会を現地取材。特にJリーグは1983年から取材を続けている。1997年、NHK退職後、関連会社でスポーツ番組制作に参加。2007年からフリーランス・スポーツプロデューサー。日本トップリーグ連携機構マネージメント強化プロジェクトアドバイザー、NPO法人スポーツ見物協会会員。

 

東京都自治体リンク
LIXIL
プロバンス
光学技術で世界に貢献するKIMMON BRAND
ビデオセキュリティ
レストラン アルゴ
株式会社キズナジャパン
ナカ工業株式会社
東京スカイツリー
東日本環境アクセス
株式会社野村不動産 PROUD
三井不動産 三井のすまい
株式会社 E.I.エンジニアリング
株式会社イーアクティブグループ
株式会社ウィザード・アール・ディ・アイ
 
都政新聞株式会社
編集室
東京都新宿区早稲田鶴巻町308-3-101
TEL 03-5155-9215
FAX 03-5155-9217