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環境
2012年5月20日号


第13回 あきる野の湧水を飲んで育つ黒毛和牛
秋川牛

取材協力/江戸東京・伝統野菜研究会代表 大竹道茂
大竹道茂の江戸東京野菜通信 http://edoyasai.sblo.jp/

 

竹内さん自ら岩手県まで買い付けに行き、生後9~10カ月の仔牛を20カ月ほど育てる

 JR五日市線秋川駅から車で約10分。 あきる野市・菅生にある竹内孝司さん経営の竹内牧場では、食肉用の黒毛和牛を肥育している。 その名は「秋川牛」。岩手県産の黒毛和牛を素牛から丹念に育て上げたものだ。ちなみにこの素牛は、松坂牛や米沢牛と同じである。

 「私のモットーは健康な牛を育てること。サシを入れるためにいろいろ手を加える生産者もいますが、とにかく健康なら丈夫で大きな牛になります」と竹内さん。『牛飲馬食』という言葉があるように、牛に良質の水をたくさん飲ませることが健康にもつながる。そこで竹内さん宅では自然の湧水を引いて牛に与えている。

年間約180頭を東京食肉市場へ出荷している。300㎏の仔牛が出荷時には800㎏にもなる という

 18歳の時に一頭からはじめた肥育が50余年を経て常時320頭までになった。牧場と同じあきる野市にある精肉店の協力のもと、秋川牛の名も徐々に広まりつつあった矢先、東日本大震災が起こった。

 「昨年7月、国の基準値を超える放射性セシウムに汚染された稲ワラが牛に与えられていたと報道された直後、一頭の値段が5分の1にまで下がってしまったのです。12月に都が全頭検査を実施するまでの間、実費で検査を行いました」

 検査費用や肉の値段の下落により、買い付けの頭数が減ったため、今では270頭に。それでも東京一の肥育頭数を誇る。

牛糞は牧草やワラ、オガクズ等を混ぜ合わせ堆積発酵させて堆肥にし、都内の農家に販売してい るほか、練馬区と狛江市からは春・秋に計5000~6000袋/30L 受注している

 「全国にあるブランド牛に価格もサシも負けない秋川牛を育てていきたい。そのためには、もっと多くの人に食べてもらい、おいしさをわかってもらわないと」と力強く話していた。

 

●秋川牛が購入できる松村精肉店/あきる野市小中野116
 TEL 042・596・0253

 

 

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