ブラウザからワンクリックで教材を使用
利用履歴や試験結果を一元管理

「L-Gate」とはその名の通り、PCやタブレットなどのデジタル端末を活用した「Learning(学習)」の「Gateway(入り口)」である。現在、全国の小中学生は文部科学省が進める「GIGAスクール構想」により、1人1台のデジタル端末、1アカウントによる学習環境の整備が進められているが、そうしたデジタル化が進む教育環境を見越し、教育ICTを推進してきた内田洋行が、いち早く開発、提供した支援システムだ。基本機能の利用は無料である(有償オプションサービスあり)。

小中学生が端末を開き、「L-Gate」を立ち上げると、画面には授業等で利用する学習ツールのアイコンが並び、使いたいサービスをクリックするだけで利用できるため、低学年でも迷わず操作できる。文部科学省のオンライン上で試験を受けられる「MEXCBT(※2)」のほか、各社が提供するドリルやデジタル教材など、多くの学習アプリやシステム、Microsoft TeamsやGoogle Classroom、Zoomなどのコミュニケーションツールを、サービスごとにログインする手間がなく、ワンストップで利用可能だ。また、自身の利用履歴を確認することもできる。

一方で、教員や教育委員会は、「L-Gate」を通じて担当するクラスや学校、地域の学習活動を一元管理でき、学習ツールの利用履歴はもちろん、試験の結果も管理分析できる。そして、児童生徒たちの体調や心の様子の把握にも、このシステムを利用することが可能であり、個々に適した学習環境の構築にとどまらず、子どもの見守りにも活用できるのだ。さらに、「校務支援システム」と連携することで、クラス替えなど年次更新を迅速かつスムーズに行うこともできる。

L-Gateの利用画面イメージ。生徒が自身の学習履歴だけでなく、心や身体の状態も含めて記録し、閲覧することができる(提供:内田洋行)

L-Gateの利用画面イメージ。生徒が自身の学習履歴だけでなく、心や身体の状態も含めて記録し、閲覧することができる(提供:内田洋行)

L-Gateの利用画面イメージ。生徒が自身の学習履歴だけでなく、心や身体の状態も含めて記録し、閲覧することができる(提供:内田洋行)

L-Gateの利用画面イメージ。生徒が自身の学習履歴だけでなく、心や身体の状態も含めて記録し、閲覧することができる(提供:内田洋行)

L-Gateの利用画面イメージ。生徒が自身の学習履歴だけでなく、心や身体の状態も含めて記録し、閲覧することができる(提供:内田洋行)

L-Gateの利用画面イメージ。生徒が自身の学習履歴だけでなく、心や身体の状態も含めて記録し、閲覧することができる(提供:内田洋行)

L-Gateの利用画面イメージ。生徒が自身の学習履歴だけでなく、心や身体の状態も含めて記録し、閲覧することができる(提供:内田洋行)

L-Gateの利用画面イメージ。生徒が自身の学習履歴だけでなく、心や身体の状態も含めて記録し、閲覧することができる(提供:内田洋行)

1980年代から教育ICTを推進
経験を「L-Gate」開発や運用に生かす

誕生の背景には、「GIGAスクール構想」が大きく関係している。児童生徒1人1台のデジタル端末環境の運用や、学習における利活用を支援するためのサービスとして、独自に企画・開発されたのが「L-Gate」である。また、「GIGAスクール構想」を踏まえて開発された文部科学省CBTシステム「MEXCBT」と接続できる機能も有しており、「MEXCBT」のパイロット版公開から積極的に機能開発が行われてきたのだ。

それから約5年。「L-Gate」の導入は1万2千校を超える実績を誇るが、開発に携わった内田洋行ICT&プロダクツ デベロップメント事業部の3人は、今も教育現場を重視したリアルな対応や調整は常に必要だと声を揃える。

「この5年間で教育現場のデジタル化は大きく前進し、『L-Gate』の普及も着実に広がってきましたが、個々の現場を見れば、それに応じたシステムの調整はもちろん、利用する教員や関係者の意識を高めるなど、アナログな部分での対応や支援は常に行う必要があります」(畠田浩史教育DX推進ゲートウェイタスクフォース長)

内田洋行は「GIGAスクール構想」以前から、教育現場のICT活用に向けたサービスを提供してきた。1980年代からは学校現場へのPC導入に携わり、学校専門の保守サポートやヘルプデスク、教職員へのICT研修も行ってきた。そうした経験は、「L-Gate」自体の開発はもちろん、教育現場や自治体への提案、運用のフォローなどにも活かされているという。

「弊社は『L-Gate』および『MEXCBT』の開発より前の2016年に、日本IMS協会(現在の一般社団法人日本1EdTech協会)という団体の設立に参画し、海外では進んでいる教育データの可視化と活用のための標準化を目指し、国際技術標準に準拠したデータ連携の普及活動を行ってきました。その中で見えてきたのが、日本にはLMS(学習管理システム)や教育アプリは存在しても、それをオープンにつなぐ仕組みがないことでした。その役割の必要性を感じたことも、『L-Gate』を開発した背景の一つです」(畠田さん)

子ども達の様子を見て教員側も、一人ひとりに寄り添ったコメントをつけることも可能だ(提供:内田洋行)

子ども達の様子を見て教員側も、一人ひとりに寄り添ったコメントをつけることも可能だ
(提供:内田洋行)

紛失などしがちな端末の
管理支援サービスを開始

「L-Gate」導入を進める現場での積み重ねから見えてきたニーズを生かし、新たに生まれた関連サービスが「端末管理台帳サービス」だ。

「1人1台端末の普及により、その端末の管理という新たな業務も発生しました。導入1年目はほとんど問題ないのですが、2年目からは端末を紛失して台数が足りない学校もあれば、なぜか余っている学校も出てきます。そうした端末の使用状況などを一括管理し、紛失した端末の発見時の対応や、予備機の調整・手配が迅速かつ正確に可能になります。有料のオプションサービスですが、すでに導入した自治体からは評価をいただいています」(森下誠太L-Gateシステム開発課長)

L-Gateの利用イメージ(提供:内田洋行)

L-Gateの利用イメージ(提供:内田洋行)

 

政令市などの大都市での実績を
東京都でも広げたい

2026年現在、都内では文京区・荒川区をはじめ23区を中心に普及が拡大、全国では政令市など大都市部での導入も増えてきた。
「横浜市では、未来の教育実現に向けた『横浜教育DX』を掲げ、独自の学習支援システム『横浜St☆dy Navi(横浜スタディナビ)』を構築し、2024年から該当する市立小中、義務教育・特別支援学校496校、28万人に提供を開始しています。その連携プラットフォームとして『L-Gate』を採用いただきました。ちなみに、26万人の児童生徒と2万人の教職員の活用は、全国最大規模と言えます」(武田考正部長)
こうした大都市ならではの導入経験は、人口の集中する東京都市部でも応用できるはずだ。一方で、多摩地域や島嶼部での導入にも、同社のノウハウは生かせると武田部長は言う。
「『L-Gate』はクラウド型ですので、島嶼に限らず全国どこでも利用することができます。前出の通り、『GIGAスクール構想』以前から全国各地の教育ICT導入のお手伝いをしてきた経験と地域とのつながりを生かし、地域に即した導入整備やフォローを丁寧に対応いたします。他の地域の事例も見ていただきながら、まずはご相談いただければ幸いです」

* * *
※1=GIGAスクール構想
文部科学省が2019年に発表。学校現場のICT化を進めるもので、全国の小中高生に原則1人1台の端末環境を整備、デジタル教科書やデジタル教材の活用を推進している
※2=MEXCBT(メクビット)
「学びの保障オンライン学習システム」の略で、文部科学省が開発した「CBT(Computer Based Testing)」のこと。これを用いてオンライン上で国や地方自治体等が作成した問題を活用してテストやアセスメントを行う