長寿社会見据え施策展開
―子供や子育て家庭への切れ目ない支援の取組は。
都はこれまで、18歳までの子供へ月額5千円を支給する「018サポート」や保育料無償化など、子育て支援の充実に全力で取り組んできました。
さらに、子供を産み育てる家庭を後押しするため、育児用品や子育てサービス等と交換できる10万円相当の赤ちゃんファーストギフトについて、現下の物価高の状況等を踏まえ、令和8年1月から令和9年3月までに子供が産まれた家庭に対し、従来の10万円に新たに「赤ちゃんファースト+(プラス)」として3万円を加え、合計13万円相当の支援とします。
―高齢者が自分らしく活躍し、不安なく生活できる社会の実現に向けた取組はいかがですか。
超高齢社会をポジティブに捉え、人生100年時代において高齢者がいきいきと活躍し続けることができるよう、健康長寿社会を見据えた取組を推進することは重要です。
そのため都は、介護予防・フレイル予防につながる区市町村の取組を支援するほか、今年度、高齢者の興味や関心に応じて、地域や自治体などの様々な社会活動や健康づくりなどとマッチングを行うオンラインプラットフォーム「100年活躍ナビ」の運用を開始しています。
一方、2020年時点で世帯主が65歳以上の単身世帯は約92万世帯にのぼり、今後、一般世帯に占める割合が大幅に増えると予測され、高齢者が地域で安心して暮らせる環境を整えることも重要です。
都は、今年度から、高齢者へのアウトリーチの強化に加え、自治会、民生委員のほか、理美容業など高齢者に身近な生活関連サービス事業者とも連携した地域づくりを推進するため、見守り相談拠点整備に取り組む区市町村への支援の充実、見守りサポーター協定の拡充、見守りで気付いた情報を共有できるアプリの開発を行い、区市町村における高齢者の相談体制や見守り体制の整備を更に推進しています。
このほか、認知症施策として、認知症のある人の社会参加の促進や認知症サポーターの養成、早期の気づきや早期診断・早期対応に資する取組の強化など総合的な展開を行い、高齢者が不安なく生活できる施策を推進します。
共生社会の実現を後押し
―令和7年7月の「東京都障害者情報コミュニケーション条例」の施行や、11月のデフリンピック開催を契機に、共生社会の実現が期待されています。
都は、外見からは分からなくても援助や配慮が必要であることを知らせるヘルプマークを作成し、新たに7月20日を「ヘルプマークの日」と定め、デフリンピック会場でのポスター掲示を行ったほか、SNS広告などにより、普及啓発を実施しています。災害時や日常生活の中で困った時に周囲に助けを求めるため、必要な支援内容などを記載したヘルプカードについても、併せて普及啓発を図っています。
また、東京都情報コミュニケーション条例の理解促進に向け、デフリンピックの開催に合わせ、障害の疑似体験ができるイベントを開催するなど普及啓発を図ってきました。
今後、障害の特性に応じたコミュニケーション手段等を盛り込んだデジタルブックを作成し、SNS等を通じて都民や事業者等に広く周知を図り、障害者の情報保障を推進します。
共生社会の実現には、都民一人ひとりが、障害や障害特性を理解し、支援が必要な方に対して躊躇なく行動するなど、社会全体での取組が必要です。そのため、共生社会の理念に賛同する企業・団体の登録と、賛同企業が活用できるシンボルデザインを決定し、障害者週間に合わせて公表しました。
これらの取組により、障害の有無によって分け隔てられることなく、互いに人格と個性を尊重し、支えあう共生社会の実現を一層進めます。
―福祉現場での人手不足は喫緊の課題です。
介護職をはじめとする福祉人材の確保は重要な課題ですが、都民に対する意識調査によると、依然として福祉・介護の仕事にネガティブなイメージを持っている方は少なくありません。福祉の仕事の魅力を社会全体に発信するとともに、学生、主婦、求職者など幅広い層に働きかけ、福祉業界への就業を後押ししていくことが重要です。
このため、昨年度から11月を「福祉人材集中PR月間」に設定し、現場の最前線で活躍する福祉職の方々と一緒に、福祉の仕事の魅力を発信しています。また、「介護WITHプロジェクト」として、夢や趣味と介護の仕事を両立しながら働く職員を応援する職場環境づくりに積極的な介護事業所の取組を広く発信しています。
さらには、幅広い年代の福祉の仕事の未経験の方に対し、職場体験、就業支援、就職後のフォローアップまで一貫して支援する取組を行うほか、今年度からは、福祉の資格を持っていて今は現場から離れている方をターゲットに、リスキリング研修やキャリアカウンセリングを実施しています。再就職が決まった際などには、東京ポイントを付与して、新たな活躍を後押ししています。