《A LA MAISON DE M. CIVECAWA 暗黒舞踏派 ガルメラ商会》ポスター色指定紙 １９６５年

　アート界を走り続ける横尾忠則（１９３６年〜）。話題多きこの作家については、今までも無数の展覧会が開かれてきたが、意外にも、彼の“冒険”に正面から切り込んだものはない。

　「冒険王・横尾忠則」展は、『平凡パンチ』や『話の特集』を飾った数々のイラスト、寺山修司や唐十郎、土方巽のアングラ演劇・舞踏のポスターなど、その大半が初公開である１９６０年代のグラフィック原画から、冒険的物語がテーマの最新作まで、およそ７００点が全館に展開されている。

《想い出劇場》　２００７年

　展覧会の構成も、事件を予感させる〈Ｙ字路〉シリーズの近作に始まり、江戸川乱歩の『少年探偵団』、ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』、『ターザン映画』などから生まれた作品が次々に登場し、まさに“冒険物語”の仕立てになっている。

ジュール・ヴェルヌの海

■「冒険王・横尾忠則」展

会　　場：世田谷美術館　１・２階展示室
会　　期：６月１５日まで　※月曜休館
開館時間：１０：００〜１８：００
（入場は閉館の３０分前まで）
料　　金：一般１２００円、大高生・６５歳以上９００円、中小生・障害者６００円
問合せ ：０３―３４１５―６０１１