2008年10月20日号
「江戸川総合人生大学」
区民のための大学

 近隣の大学と提携して、市民大学やコミュニティ大学の講座を開催している地域がある。また、公民館等を利用した社会教育としての講座活動も盛んだ。しかし、それらとはちょっと趣を変えた大学が江戸川区にあるという。さて、どんな大学なのだろうか。

(取材/粕谷 亮美)


区民と共につくった
 ユニークな大学
学生主導で行われる大学祭

学生主導で行われる大学祭

 今年7月、都営新宿線・篠崎駅と直結している篠崎文化プラザがオープンした。ビル自体は地下2階地上18階建ての建物で、4階〜18階が民間住宅、3階に区が設置した篠崎文化プラザがある。

 篠崎文化プラザは、図書館や展示ギャラリー、江戸川区の伝統工芸品や特産品に囲まれたカフェで構成され、「江戸川総合人生大学」の講義室と活動室もこのフロアにある。平成16年10月に開学した「江戸川総合人生大学」が、新しい篠崎文化プラザの施設を使用するのは今年10月の5期生から。但し、キャンパスは江戸川区全域だ。

 事務局の吉野勝敏氏に設立までの経緯をうかがった。

 「この大学は、平成14年に区が作成した長期計画にある事業で、区民と識者による設立準備委員会をつくり、その委員長でもあった明治大学教授の北野大(まさる)氏に学長になっていただいています。設立準備委員会では、大学の運営方針、設置学科、学習内容、学習期間、学習形態等を検討するとともに、カリキュラムの編成などを行ってきました」

 なるほど、平成20年度の入学案内パンフレットの表紙は北野学長。学生とにこやかに話している姿が写っている。

地域貢献への第一歩
 「共育」「協働」を学ぶ
体験授業

体験授業

 学校の趣旨として「地域貢献への扉を開く! 『共育』『協働』の学びと実践の場」とうたわれている。

 「地域デザイン学部」と「人生科学部」があり、地域デザイン学部には「江戸川まちづくり学科」と「国際コミュニティ学科」、人生科学部には「子ども支援学科」と「介護・福祉学科」が設けられている。それぞれの学科に専門科目があるほか、共通基礎科目の必修科目として「えどがわ入門」、選択科目は「江戸・下町学」「地球環境を考える身近な活動」「ココロとカラダの科学」「カウンセリングの基礎」がある。

 修学期間は2年で、授業料は年間3万円。市民大学のようなカルチャー的なものではなく、地域に根ざし、地域を活性化する学びの場であるという。

 「4年生の学校教育法に定められた大学とは違いますが、地域にはいろいろな課題があります。ここは、行政では手の届きにくい様々な課題を、地域で解決していきたいと考えている方々を応援することを目的とした大学です。そんな志をもつ方が区内には潜在的にいますが、なかなかその一歩が踏み出せない。この大学に入って課題を解決する手法や知識を学ぶことにより、そんな方々の活動の場が広がるのではないでしょうか」

 と、吉野氏の期待は膨らむ。

学びを実践し
 第二の人生をより豊かに

 江戸川区は23区内では平均年齢が一番若く、子どもが多く産まれる区として知られている。しかし、高齢化の波は押し寄せてくるし、外国人の居住も増えている。

 江戸川総合人生大学が子育て支援や国際コミュニティ、介護・福祉を学科にしているように、卒業後は実践的な活動の場が広がっている。1〜3期生は既に20近い自主グループをつくり、それぞれが課題解決を目指して努力しているという。

 江戸川まちづくり学科も、「モニュメント6(シックス)」というグループができ、区内に点在するモニュメントの清掃活動を行っている。

 江戸川総合人生大学の学生の平均年齢は約60歳というが、この大学は仕事や子育てが一段落した人達の活動の場として、第二の人生をより豊かなものにするにちがいない。

「江戸川総合人生大学」

「江戸川総合人生大学」
問合せ/江戸川総合人生大学推進室
TEL03・3676・9075 FAX03・3676・6545
http://www.sougou-jinsei-daigaku.net/

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