東京都水道局では、都民に安全でおいしい水を届けるために、多摩川上流部の水源地にひろがる約２万１６３０ha（２３区面積の約３５％に相当）の森林を「水道水源林」として管理している。

　その歴史は明治３４年（１９０１）、東京府が水源かん養を目的に皇室所有の森林である御料林を譲り受けて経営を開始したことに始まり、平成１３年（２００１）に１００周年を迎えた。

　同年２月には水道水源林として全国で初めて環境マネジメントシステムの国際規格であるＩＳＯ１４００１を認証取得。森づくりをとおして安定した水資源の確保や、都民の重要な水ガメである小河内貯水池（奥多摩湖）の保全、さらには地球環境の保全や環境負荷の低減にも積極的に取り組んでいる。

　より豊かな水道水源林を次世代に引き継ぐためには、水道局が所有する森林だけではなく、その他の民有林も良好に保つことが重要になる。多摩川上流域にある民有地のスギ・ヒノキ等の人工林は、林業の不振などにより、手入れが行き届かず荒れたままの森林が見受けられる。

　水道局では、このような森林を水源地にふさわしい生き生きとした森に再生するために、平成１４年７月に「多摩川水源森林隊」を設立。ボランティアの協力を得て、季節に応じて下刈・間伐・枝打・植栽などの森林保全活動を行っている。

植栽木の本数密度の調整のため間引きをし、みんなで協力して倒す

指導を受けながら、木を切る

　ボランティアは、林業の専門家が指導するので、経験がなくても参加できる。森林活動に興味のある人は、多摩川水源森林隊に参加してみてはいかがだろう。水の安全を守る一助となる活動で、心地良い汗を流せば、心身ともにリフレッシュできるに違いない。

ログハウスが印象的な多摩川水源森林隊庁舎

多摩川水源森林隊

活 動 日：木・土・日曜

活動拠点：多摩川水源森林隊事務所　西多摩郡奥多摩町氷川１８２８―１

交　　通：ＪＲ青梅線奥多摩駅から徒歩１０分

募集対象：１６歳以上の健康な方

応募方法：下記「登録申込」のホームページより、必要事項を入力のうえ送信。https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/mail/volunteer_bosyu.htm

その他 ：登録の際は、事故等に備えて各自の責任と負担でボランティア保険などに加入。

●問合せ／東京都水道局多摩川水源森林隊事務所

ＴＥＬ：０４２８・２１・３９０２

ＦＡＸ：０４２８・２１・５０３４