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環境
2010年5月20日号

よみがえれ!江戸東京・伝統野菜
第12回 つまもの② 浅月

大竹道茂の江戸東京野菜通信
http://edoyasai.sblo.jp/

(取材/細川 奈津美)

 

 

足立区の農家

「早朝に農作業を終えてシャワーを浴びた後の朝食は最高においしい」と話す大熊さんのビニールハウスの背後には高層マンションや新興住宅が立ち並ぶ

 前号で紹介した紫芽(むらめ)もそうだが、足立区は古くからツマものの産地として有名。ツマものの栽培は、江戸時代、料亭街に近い三河島村(荒川区)で始まり、徐々に北へ移ってきたという。今では全国各地で栽培されるようになったが、生産技術や出荷方法などにより、足立区は需要に安定性をもたらし、長い間、全国一位の産地であった。

 足立区・舎人で8代続く農家・大熊久三郎さんも先駆者の一人。大熊さんが栽培するアサツキは「浅月」と表示する。もともとある浅葱は春に芽を出す野草の一種で、限られた時期だけ出荷されていた。そこで大熊さんは、葉ねぎを種から育苗し、年間を通して出荷できるよう栽培技術を駆使して品質の高い商品を作り上げた。「私が作る浅月の特徴は、色、香り、歯ごたえ、日持ちの良さです」と大熊さん。栽培期間は種まきから夏場で40日、冬場で3~4カ月。「収穫する10日ほど前から水をやらずに土を乾かす。そうすることで味と香りがいっそう引き立つ」という。

土のついた皮をきれいにむき、束ねていく作業をするのは洋子夫人。作業場には浅月のネギ特有のツンとした香りが漂う

 同じ大きさのものを1本ずつ間引きするように収穫するのも品質を揃えるためのこだわりだ。一束8~9本の浅月を10束ずつ、特注の包装紙と木箱に入れて毎日30箱出荷する。しかし、市場は厳しく、大田市場では大熊さんともう1軒、築地と合わせても5、6軒になってしまった。浅月を束ねていた稲わらも手に入らなくなり、今年の初めにはやめようかとも思ったという。「それでも伝統野菜を続けてほしいという声もあって……。だからこそ責任をもって良質なものを出荷したい」と大熊さん。

 木箱の中には大熊さんの意志を表すかのように真直ぐにピンと伸びた浅月が、鮮やかな緑色に輝いて納まっていた。

 

本記事でご紹介した浅月を使った料理「浅月のチヂミ」の作り方はこちらをご覧ください。

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