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技術日本一
2010年9月20日号

 

NIPPON★世界一 (33)

株式会社エフテック

●株式会社エフテック ●台東区台東
●2007年設立 ●従業員数3名

ロタン

株式会社エフテック

 日本にある世界トップクラスの技術・技能―。それを生みだすまでには、果たしてどんな苦心があったのだろうか。
 火災から人命と財産を守ることを理念として設立された株式会社エフテック。長年に渡り、耐火・防火塗料の開発や製造販売などを手がけてきた。この度、その研究・開発ノウハウを生かし、耐火性と断熱性を併せもつウレタン素材「ロタン」の開発に成功。その優れた特徴を紹介しよう。

(取材/山下 里美)

 


 断熱性・遮音性・加工性に優れたウレタン。加えて安価であるがゆえに、断熱材として自動車や飛行機、住宅などに幅広く使われている。しかし、石油(ナフサ)を原料とするウレタンには燃えやすいという欠点がある。「ロタン」はその燃えやすいウレタンに、耐火性をプラスした画期的な素材だ。

 ロタンには、「耐火性と断熱性という相反する性能を併せもつ」という特徴がある。

 優れた耐火材であったアスベストは、発ガン性という観点から世界中で使用禁止になったが、現在耐火材として使用されているロックウールやスラグウールも同じ観点から欧米では使用を控える方向にあるという。発ガン性のないロタンは耐火材として大いに期待されるところだ。

 

「燃えて困る」を解決したい
それが新素材開発の原点

代表取締役の若竹俊雄氏

 開発当初は「『石油製品であるウレタンが燃えないはずはない』とか、『マユツバものだ』と言われたりもしました」と、穏やかな口調で語る代表取締役の若竹俊雄氏。燃えないウレタンの存在というのは、それほど驚くべきことなのだ。

 会社設立後、最初にビジネスとして取り組んだのがウレタンだった。断熱材としては優れたウレタンだが、燃えるという欠点がある。その「燃えて困る」を解決しようと、燃えないウレタンの開発に取りかかった。

 

自己消火性を超えるハイレベルの難燃性

 主原料のウレタン系樹脂に、多種の難燃剤などをブレンドした粉体を混入することによって誕生したロタン。もちろん、誕生までは試行錯誤の繰り返しだったという。 「時間と根気との勝負でした。幾多の組み合わせの配合比率を試し、現在の比率にたどり着くまで、2年かかりました」と若竹氏は語る。

 一般に不燃ウレタンとよばれるものは、「自己消火性」をもつ。自己消火性とは、炎を近づけて高温にすると一時的に燃えるが、炎が離れると燃え広がらずにくすぶって消えるという性質だが、実際の火災現場で炎が離れるという状況が起こるとは考えにくい。

 ロタンとほかの不燃ウレタンとの違いは、ロタンが自己消火性レベルを超える高度な難燃性と耐火性をもつこと。それらはロタンがULという海外の燃焼基準をクリアしたことなどが証明している。

 その秘密は、ロタンの表面に形成される炭化層にある。そこには、熱と酸素を遮断する層が作られており、なおかつ炭(炭素)なので、耐火性と断熱性を併せもつことが可能というわけだ。

 

熱所作業の現場で本領発揮

30㎜厚のハードタイプのロタンにトーチバーナーの炎(約1300℃)を20分間当て続けた。写真は照射開始後3分ほどのものだが、20分経過後もほぼ状況のままだった

30㎜厚のハードタイプのロタンにトーチバーナーの炎(約1300℃)を20分間当て続けた。写真は照射開始後3分ほどのものだが、20分経過後もほぼ状況のままだった

 ロタンには、ハードタイプとソフトタイプがある。ソフトタイプのロタンマットは、熱を遮断し、かつ燃えない素材として、熱所作業の現場で作業員の身を守るための断熱シートやマット、また溶接の火花などを遮断するために使われている耐火シートの進化版として注目を集めている。これは、現場で使われることが既に決定している。

 また、ハードタイプのロタン断熱パネルは、大手化学会社や大手ゼネコン、耐火・断熱パネルメーカーなどと共同開発を始めつつあるところだ。

 ウレタンに続き、高分子樹脂やゴムの高難燃化の研究開発も既に手掛けているということだ。

耐火断熱材<汎用性>

 

 

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