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都政レポート
2013年5月20日号

 

局長に聞く 54
都財政の健全性を維持

財務局長 中井敬三 氏

財務局長 中井敬三氏

 東京都の各局が行っている事業について局長自らが紹介する「局長に聞く」。54回目の今回は財務局長の中井敬三氏。猪瀬知事にとってはじめての予算となった平成25年度予算とそのポイント、都財政の特徴と今後の財政運営における課題などをうかがった。

(聞き手/平田 邦彦)

猪瀬カラー出せた今年度予算

―久しぶりに財務局に戻られたそうですが、現在の心境は。

 私はかつて財務局で予算二課長と予算三課長を務め、その後、他局での勤務を経て13年ぶりに戻ってきました。

 13年前と比べて組織がとてもスリムになったと実感しています。

 当時6つあった部が現在は4つになりました。職員数も当時は730名いましたが、今は400名規模になっています。半減に近いスリム化となっています。

 また、当時より機能的にもなりました。たとえば、主計部では都庁全体を対象とした事業評価を毎年実施しており、都庁の行政改革は当たり前の取り組みとして行われるようになっています。

 財産管理面では、かつての管財部と用地部が統合され、都有地や建物の管理が一体的に行われています。ほかに、営繕部と庁舎管理部も統合され、設備の一体的な管理が行われるようになりました。

―今年度の予算編成は、昨年12月の猪瀬知事就任を経て行われましたが、いかがでしたか。

 猪瀬知事は昨年の12月に初登庁したわけですが、予算査定の最終局面となる知事査定が年明け早々に迫っていましたので、極めてタイトな業務スケジュールが初日から連日組まれることになりました。1月4日の仕事始めから知事査定を行ったのは、おそらく都政史上でも初めてのことだったと思います。

 しかし、猪瀬知事は副知事を5年5ヵ月務め都政を熟知していますし、予算編成に対する自身の思いをしっかりと持っておられたので、短時間でも十分猪瀬カラーが出た予算が編成できたと思います。

―今年度の税収は久々に増加の見込みとなっていますが。

 確かに前年度よりは税収の増加を見込んだ予算となっています。金額は4兆2800億円ですが、リーマンショック前の平成19年度の税収、5兆5000億円と比較すれば、まだかなり少ないですね。

 東京都の場合、法人からの税収が大きな割合を占めています。しかしその税収は景気動向に大きく左右されることから、今回は増収となっても、将来的に減収となる危険性を常にはらんでいます。

 こうしたことを鑑みれば「税収が増えた」と喜んではいられないのが実情です。

―都債の発行を抑制していますがその狙いは何でしょう。

 東京都はかつて、1兆円を超える起債を行ったことがありますが、後年度の償還財源を確保するために一般会計の政策的経費が圧迫され、厳しい財政運営を強いられた苦い経験があります。起債については今後も抑制基調でいくことが都財政の健全性を堅持する上で重要なポイントになると思っています。

 

法人事業税の暫定措置撤廃を

―平成25年度予算が執行されましたが施策のポイントは。

 猪瀬知事には、国や全国に先駆けた「東京モデル」を発信していくという強い思いがあります。

 たとえば東日本大震災以降のわが国の最重要課題となっているエネルギー分野では、環境に優しいエネルギーとして注目を浴びているスマートエネルギーを普及させるため、家庭用蓄電池等の購入費用に対する助成を都独自で設けています。

 保育分野でも、小規模保育整備事業を都独自の制度として打ち出しています。高齢者施策では、認知症対策のトータルな取り組みを構築し、推進しようとしています。

 さらに、安全・安心のまちづくりでは、長年の課題である木造住宅密集地域の解消に向けた取り組みを強化する方針を打ち出し、予算を大幅に増やしスピードアップを図っています。

―今後の財政運営の課題は何でしょうか。

 財源の問題では、これは政治的な課題でもありますが、東京都が国から受けている法人事業税の暫定措置の撤廃があります。

 本来は東京都の税収である法人事業税の約4割を国が毎年国税化し、都道府県へ配布しているのです。この措置により都は今年度までに累計で約8000億円の減収を余儀なくされています。

 確かに、地方自治体の税収はばらつきがありますが、これを調整するために地方交付税制度があるわけです。

 人口ひとりあたりの一般財源額を見ると東京は全国平均をやや下回っているというのが現状です。都は決して優遇されていないということを国や地方の方々に理解していただきたいと思います。

―都民が抱えている問題は国が考えているよりも深刻ですね。

 東京は人口も多いから財政規模は大きいですが、都民ひとりあたりで見れば、決して恵まれているとは言えません。大都市特有の行政需要も膨大です。都財政を今後も健全に保つことで、はじめて都民に然るべきサービスを提供することができます。これから、高齢化がますます進むことやインフラ更新需要が増大することなどを考えると都の財政状況は決して楽観できるものではありません。

―都民にもこのことをしっかり周知することも重要ですね。最後に局長のご趣味は。

 山歩きですね。20代前半からずっと続けています。若い頃は高い山に随分登りましたが、今は低い山です(笑)。心身共にリフレッシュできますよ。

 

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