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技術日本一
2009年12月20日号
ガラス再資源化セラミック

●クリスタルクレイ株式会社 ●港区六本木(東京本社)
●1993年設立 ●従業員数52名

NIPPON★世界一 (24)

ガラス再資源化セラミック

クリスタルクレイ株式会社

 日本にある世界トップクラスの技術・技能―。それを生み出すまでには、果たしてどんな苦心があったのだろうか。港区六本木のクリスタルクレイは、旧来の常識を覆し、廃ガラスを再資源化した新しいレンガやタイルを開発。高品質に加え、地球温暖化の緩和やCO2の削減にも大いに貢献するなど、それが有する特徴の多くを、現在推進している環境保全活動などと合わせてご紹介したい。

(取材/袴田 宜伸)

 今からおよそ20年前―。

 ビール瓶などの茶や透明なガラス瓶はリサイクルされていた。しかし、ワイン瓶などは、同じ緑や青でも微妙に色が異なるため、同色に仕分けすることが困難で、再利用されずに最終処分場に埋められていた。

代表取締役社長の服部氏

副会長の加藤氏。ガラス再資源化 協議会の代表幹事も務めている

 「これでは環境に良くない。どうにか再利用できないか」

 当時、家業でレンガやタイルを製造していたクリスタルクレイの副会長・加藤聡氏は、大手酒造メーカー数社からそんな相談を受けた。

 そこで加藤氏は、ガラス瓶の回収業者と手を取り合い、ガラス瓶のリサイクルに着手。ガラスと粘土を混ぜ合わせて焼き、今までにない新しいレンガやタイルを生み出そうと考えたのだが、そこには難題が待ち構えていた。

 

土や焼き方をさまざまに変えて試す

 ガラスと粘土は、焼成温度に500度の差があるために混ざらない―それが旧来からの常識。そのため、未知の領域に踏み込んだ当初は、トライ&エラーの連続だった。

 だがそれでも加藤氏は、歩みを止めなかった。

 「土や焼き方をさまざまに変えて、試していきました」

 研究・開発期間は、約5年。その末に1993年、「滑りにくく、長期にわたって色あせや物性変化がしにくい」などの特徴をもつ「ガラス再資源化セラミック」が誕生した。

 

地球に優しいのは製品だけではない

ガラス再資源化レンガが敷かれた日比谷公園。

ガラス再資源化レンガが敷かれた日比谷公園。このほか公共施設やビル、学校、駅のホームなどに使用。これまでのCO2削減量は1万㌧、廃ガラスのリサイクル量は2万3千㌧におよぶ

 クリスタルクレイはその後も研究を進め、新商品を開発。「透水」「保水」の2タイプがある最新のセラミックブロック「CT2シリーズ」は、路面温度の低減・騒音吸収・断熱性に優れ、街路樹の保護育成やヒートアイランド現象の緩和などに役立っている。

 また、地球に優しいのは、製品だけではない。

 「陶磁器は通常、1,300度で焼かれますが、当社では1,000度で焼いています。それに、車のガラスや電球、蛍光灯など、あらゆるガラスのリサイクルができ、さらに陶磁器くずも加えてリサイクル率は、最高で95%に達しています」

 つまり省エネ・省資源で製造され、CO2の排出量にしても、通常と比べて32%も低減されているのである。

 

ガラス再資源化ネットワークを構築

六本木の芋洗い坂

六本木の芋洗い坂。港区のほか、東京都、千代田区、JR東日本は、ガラスの再資源化レンガやタイルを積極的に使用。その功績が讃えられ、ガラス再資源化協議会から表彰された

 また、業界全体でリサイクルを進めるために、クリスタルクレイはガラスの「利用」「回収」「再資源化」「再商品化・再使用」をする企業を一つに結び、「ガラス再資源化ネットワーク」を構築。

 「地球環境や資源の有効活用に配慮した」として、それは2001年に経済産業省のエコロジーデザイン賞を受賞した。

 さらに加藤氏は、ガラスの再資源化や研究・開発をより推進するために、「ガラス再資源化協議会」の設立に尽力。

 同会は、「3R推進協議会」や「エコプレミアムクラブ」に参加し、さまざまな活動を共にしている。

 その一つを紹介すると、エコプレミアムクラブは今年5月、栃木県矢板市の「エコプレミアムヴィレッジ」に、太陽光発電、地熱利用、壁面緑化などの最先端のエコが結集されたモデルハウス「エコプレミアムセンター」を建設。

 大きな注目を集めたが、ガラス再資源化協議会もその計画に参加し、床材のほとんどにクリスタルクレイのタイルが使用されている。

 「ファインセラミックの域にまで品質を上げていき、今後もさまざまな形で社会に貢献していきたいです」

 限りある資源を未来に残し、地球を守る―クリスタルクレイは、これからもその一翼を担っていく。

 

 

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