都民の食を支え、その生活を
豊かにする水産業の実現を目指す
水産業振興プラン(海編)
東京湾から伊豆・小笠原諸島にわたって広大な海域を持つ東京都。その水域の総面積は日本の200海里水域の約4割におよび、日本一の広さを誇っている。しかし、都の水産業は漁獲量・漁業者の減少など、厳しい状況が続いているのが現状だ。都は平成16年に「水産業振興プラン(海編)」を策定し、さまざまな取り組みを進めてきたが、依然状況は厳しく、引き続き課題に対応するため、プランの改定を平成21年3月に行った。
改定されたこのプランは、水産業の振興を通じて、新鮮で安全な水産物の安定供給と地域の活性化への貢献、うるおいのある都民生活の実現を図るため、都が今後5年間に取り組む施策などを示したもの。4つの基本目標と、それらを達成するためのアクションプログラム(海の復活プログラム)を設定し、水産業が直面する危機の克服に取り組む。
基本目標は、平成15年の答申「21世紀における東京の水産業振興の基本的方向」で示された東京の水産業が目指すべき方向とこれまでのプランの目標を継承。また、前回のアクションプログラムの達成状況を検証のうえ、新たに11のプログラムに再構築し、プランをより実行性のあるものにしている(アクションプランの具体的な内容については、本紙次号で紹介予定)。
なお、このプランの全容についてはホームページからダウンロードできる。http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/norin/
水産業振興プラン(海編)改定の基本目標
●新鮮な魚介類の提供や地産地消の推進など、都民に喜ばれ、支持される事業の展開
●国や近隣県などとの広域的な連携、資源増殖と密漁の防止
●弱体化した水産業の構造改革の断行と経営基盤の強化
●環境の浄化、開かれた海の利用など都民が自然とふれあえる水辺の再生
タグ:地産地消 農業 林業 漁業