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技術日本一
2011年3月20日号

 

NIPPON★世界一 (38)

● 株式会社コンフォートジャパン 
● 港区芝大門 ● 2005年設立

HB・セラミックス

株式会社コンフォートジャパン

  日本にある世界トップクラスの技術・技能―。それを生み出すまでには、果たしてどんな苦心があったのだろうか。
 コンフォートジャパンが開発した炭素系セラミック『HB・セラミックス』が、業界に革命を起こしている。ご遺体保存シート『[保]たもち』、そして建材シート『コンフォートGシート』。社会のニーズに応えるべく不可能に挑戦し続ける“心”の経営が、世の中を変える日も近い。

(取材/種藤 潤)

 

 紙面右上の写真をご覧いただきたい。一見すると炭を小さく加工したもののように見える。これは『HB・セラミックス』という、自然界に存在する炭素や鉱石、土壌成分を配合したものを、約1200℃以上で長時間燃焼させ完成させた、全く新しい炭素系セラミックである。

 このHB・セラミックスは、遠赤外線を安定的かつ継続的に放射するため、(1)マイナスイオンを発生、(2)湿度を調整、(3)消臭および脱臭を行う、(4)ホルムアルデヒド等の有害物質を分解、(5)体温を上昇させる、(6)一定の害虫などの忌避作用を与える、などの効能が発生する。また、超微細な孔室に空気中の有害物質を吸着し、内部に存在する電場の効力でその物質を分解する作用もあり、(7)VOCガス等を吸着分解する、(8)各種の臭いを消臭脱臭する、という優れた効能も見られる。

 さらにこうした多種多様な効能は半永久的に作用し、かつ人体には害はないのだという。

 

HB・セラミックスで安全、安心な商品開発

 このHB・セラミックスを用い、コンフォートジャパンでは主に2商品を展開している。

ご遺体保存シート『[保]たもち』のパッケージと中身。短いサイズが敷用、長いサイズが上掛用。これを遺体に配置するだけ

 ひとつは、ご遺体保存シート『[保]たもち』。一般的に遺体を扱う際、腐敗を防ぐためにドライアイスを用い冷凍状態を維持するが、文字通り「冷たい状態」の故人と遺族は対面しなければならず、かつ凍結保存されることで火葬時に不完全燃焼を起こし大量のダイオキシンが発生するという問題がある。しかし『[保]たもち』を使えば、HB・セラミックスの効果により、ご遺体の腐敗進行を遅らせるほか、消臭効果により常温下でご遺体を保存できるため、自然な形で故人とのお別れを可能にし、同時にダイオキシン発生も抑えることができる。

 もうひとつは、建材シート『コンフォートGシート』。これもHB・セラミックスの持つ湿度調整、害虫の忌避効果、消臭・脱臭効果により、今日の気密性の高い住宅で問題になっているホルムアルデヒドなどの有害物質、及び多湿によるシロアリやカビ発生を抑制。安全かつ快適な住環境を作り上げることができる。

 

世の中のニーズに応える開発
不可能こそ挑戦すべき

HB・セラミックスの消臭・防臭効果や湿度調整、有毒ガスの除去などを発揮した『コンフォートGシート』。住宅はもちろん神社などにも導入されている

 HB・セラミックスという、常識を覆す素材を生み出したのは、開発者である山下氏独自の経営理念が大きく影響している。

 「昨今、大手企業が手がける新技術は、既存の方程式や化学式などさまざまな公式によって作り出されています。しかしそれは、本当に世の中が求めているとは限りません。私たちは社会のニーズを意識しながら、想像力と愛着精神からさまざまな常識を覆し、世の中に貢献できる新商品を生み出す、既存の公式にとらわれず不可能に挑戦し続ける“心”の経営を目指します」

 例えば『[保]たもち』。大企業などでは主流であるドライアイスを、どのような技術を応用して併用させるかを考える。だが山下氏はドライアイスそのものの問題点に着目、それを解決できる新商品を生み出すことに注力した。

 「身内の死に立ち会った時、ドライアイスで冷たくなった遺体を見て、悲痛な感情に駆られました。より自然な状態で故人を送る方法はないか、と模索して生まれたのが『[保]たもち』です。ドライアイスに代わる商品開発は誰もが不可能と思っていたようですが、不可能に挑戦するのが開発者の使命です」

 

開発した商品は100超
すべては世の中を良くするために

(株)コンフォートジャパン代表取締役会長の山下健詞氏

 山下氏は創業期の京セラ出身。セラミック素材のスペシャリストとして独立し、セラミックをベースとした商品を続々と世に送り出した。その数は100を超えるという。

 現在もHB・セラミックスだけでなく、世界初の高性能を持つ超マイクロ型のセラミックチューブアレスターCTA01の商品化に成功。そのほかこれまで以上に不可能そうな開発に着手している。

 「開発は着実に進んでいます。実現したら、世の中がもっと良くなります」

 そう語る山下氏に、迷いは感じられない。

 

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