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都政レポート
2011年10月20日号

 

局長に聞く 36
「復興」を五輪招致の目標に

スポーツ振興局長 細井 優氏

スポーツ振興局長 細井 優氏

 東京都各局の取り組みを局長自らが紹介する「局長に聞く」。36回目はスポーツ振興局長の細井優氏。東京都は2020年のオリンピック・パラリンピックの招致に名乗りをあげたが、失敗に終わった2016年の反省をどう生かすのか、2年後の「スポーツ祭東京2013」を控え、障害者スポーツの今後のあり方などについて聞いた。

(聞き手/平田 邦彦)

「オールジャパン」の体制で臨む

―東京都は2020年のオリンピック招致に立候補しました。

 2016年の開催都市を決定するコペンハーゲンのIOC総会で最後のプレゼンテーションを行った際、内容の評価は非常に高かったのですが、「なぜ東京なのか」を訴えるのに苦心しました。

 開催都市に決定したリオデジャネイロは、南米初のオリンピックというアピールポイントがありました。結果としてはプレゼンの内容ではなく、それ以外の要素で決定してしまいましたね。

 東京の敗因としては外交力の弱さがあると思います。個々のIOC委員にいかに食い込んで東京招致の必要性を訴えるかが不足していました。

 それから国内の支持率がIOCの調査では50%台と低かったこともあげられます。この点を反省し、今回は東京都だけでなく、政府、経済界、マスコミを含めたオールジャパンで取り組むことにしています。

―今回の開催目的は。

 東日本大震災からの復興を目的とするオリンピックにしたいと思っています。

 2020年を目標に、国家プロジェクトとしてオリンピックを設定し、それに向けて復興を進めるという狙いもあります。海外から様々な援助を受けたお礼として、復興した日本の姿を示すことにもなると考えています。

 競技種目についても、一部の競技は被災地で実施する、聖火リレーは東北地方を通ることなどが考えられます。被災地と様々な形で連携しながらオリンピックをやっていきたいというのが狙いです。

―2016年のときと比較して、現状をどのように考えているのでしょう。

 今回は環境が良くなっています。まず国会でスポーツ基本法が成立したことがあげられます。あの法律には国際的なスポーツ大会の誘致と開催を国が支援することが明記されていますので、オリンピックについて国が財政支援をする際の根拠法となります。

 今回、霞ヶ丘の国立競技場を8万人規模のスタジアムに建て替える計画もあります。8万人規模のスタジアムが出来れば、例えば女子も含めサッカーワールドカップの開催にも立候補できるでしょう。霞ヶ丘の国立競技場の改修は日本のスポーツ振興にとって必要なことですね。

―招致実現には国内の支持がカギですね。

 最低7割の支持が必要ですね。国内の盛り上がりは重要で、IOCが調査したときに何%となっているかが問題です。実施時期の把握など、IOCに食い込んで情報を取ってくることが絶対に必要ですね。これは前回の大きな反省点で、今回はJOCも相当頑張ってくれると思います。

―前回の反省点を活かすことは重要です。

 前回はコペンハーゲンのIOC総会に当時の鳩山首相の出席が直前まで確定しませんでした。これでは勝てるわけがありません。今回は早い段階から総理大臣にも予定を入れてもらい、誰が総理でも開催地を決定するIOC総会には出席してもらうようにします。

 前回、当然東京は勝つ気で動いていました。色々なことをやったのですが、「費用を使いすぎだ」という批判も受けました。今回は反省点を検証して新たに計画を練り直していますので、効率的な招致活動ができると考えています。2020年は何としても招致を勝ち取りたいです。

 

障害者スポーツの推進もテーマ

―オリンピックは一過性のイベントではなく波及効果も長期間にわたりますね。

 オリンピックの開催が決定すれば、子供達にスポーツを通じて夢と希望を与えることができます。高齢者も積極的にスポーツをしていただくことで、病気になりにくい身体づくりを推進することができます。

 総体的にスポーツを推進することが今、求められています。

 東京マラソンも来年で6回目の開催となりますが、応募が非常に多いですね。

 「東京ウオーク」も年5回開催していますが、都民の参加意欲も高いです。

 都民の健康志向の高まりが表れている証ですので、これからもこういう企画をどんどん考えたいですね。

 スポーツ人口の底辺を広げることと、トップアスリートの養成を同時に行うともに、障害者スポーツも推進していきます。

―障害者スポーツの振興では具体的なアイデアはあるのでしょうか。

 障害者スポーツというと、これまではリハビリ的観点でしたが、今後はスポーツとして進めていこうと考えています。

 現在、障害者スポーツ施策の次の展開について、スポーツ振興審議会で検討していただいている最中です。

 2年後には国体にあたる「スポーツ祭東京2013」が開催されます。国体が開催された後、開催自治体で「全国障害者スポーツ大会」が開催されますが、「スポーツ祭東京2013」は、この大会も併せて開催しています。これは全国で初めての試みですね。

 こうした試みを通じて、障害者スポーツとこれまでのスポーツとの一体化を推進していきます。

 

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