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暮らし・文化
2011年11月20日号

らくがきスポーツカフェ(16)

トップ10入りならず 野球人気は落ちた?

スポーツ・プロデューサー、NPO法人スポーツ見物協会 堀田 壽一

 野球とゴルフは一家言を持つ人が多いので「落書き」は避けてきたが、どちらも嫌いではない。ところが最近プロ野球選手の人気が落ちているという。チョット気になる。

 調べてみると博報堂DYMP、データスタジアムの2社が行った「アスリートイメージ評価調査」の結果だった。これは好感度や活躍度などからアスリートの総合的なイメージを測定する調査で、今年はイメージの総合ランキングで「日本の」プロ野球選手が始めてトップ10に一人も入らなかった。

 「日本の」とカッコ書きなのは、イメージ総合1位が米大リーグのイチローだからだ。2位は浅田真央、3位澤穂希。以下、石川遼、長谷部誠、クルム伊達公子、室伏広治、三浦知良、長友佑都、北島康介となっている。

 日本のプロ野球では12位にダルビッシュ有、昨年トップ10に入っていた斎藤佑樹も今年は28位だ。

 なでしこジャパンの澤がいきなり3位に入った。調査は年4回行われ、今回はワールドカップ優勝後の9月に行われた結果が反映されている。前回6月の調査では、ダルビッシュは9位だった。上位は基本的に日の丸を背負ったアスリートや、イチローのように実力がある事は言うまでもないが、海外で活躍しニュースやテレビなどで情報露出が多い人だと読める。

 野球は人気に地域性が強く出る。調査は首都圏と関西圏の在住者を対象に行われるが、福岡で行えば、クライマックスシリーズで代打満塁ホームランを打ったソフトバンクの松中信彦がトップ10に入るかもしれない。

 調査目的はテレビコマーシャル(CM)に誰を起用するか、つまり、キャスティングの基礎データを集めることだという。確かに日本のプロ野球選手のCM起用は少なく、なでしこジャパン選手のCMが目立つ。

 アメリカにも、各年齢層の人々と面談しアスリートのイメージ調査を行う「Qスコア」がある。Qスコアはブランド力を示す指標となり、スポンサー契約に役立っている。

 オリンピックやワールド・ベースボール・クラシックなど、その時々の活躍でアスリートのイメージ評価は変る。私は野球人気が落ちたなどとは思っていない。日本のプロ野球選手のトップ10復帰は早いだろう。

 

 


<筆者紹介>

堀田 壽一(ほった じゅいち)

愛知大学経済学部卒業。NHK入局。報道カメラマンを経て、NHKスペシャル「アフリカに架ける橋」「飢餓地帯を行く」「呉清源」など幅広いジャンルでカメラマンとして活躍。スポーツも各種目を取材、スポーツ報道センターチーフプロデュサーとしてサタデースポーツ、サンデースポーツ副編集長を務める。オリンピックはリレハンメル、アトランタ、シドニー、サッカーは1998年のフランス大会を現地取材。特にJリーグは1983年から取材を続けている。1997年、NHK退職後、関連会社でスポーツ番組制作に参加。2007年からフリーランス・スポーツプロデューサー。日本トップリーグ連携機構マネージメント強化プロジェクトアドバイザー、NPO法人スポーツ見物協会会員。

 

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