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暮らし・文化
2011年2月20日号

らくがきスポーツカフェ(7)

これからは支えるスポーツ

スポーツ・プロデューサー、NPO法人スポーツ見物協会 堀田 壽一

 映画「ハーブ&ドロシー」が好評だ。ニューヨークに住む若い夫婦が、慎ましい生活を送りながら30年かけてコツコツと買い集めた作品4800点余は、20世紀現代美術の名蒐集となり国立美術館へ寄贈されるという話。

 酒食に浪費する日々を送るわが身とは、エライ違いである。

 ふっと、生き方や信念が同じだなと「NPO法人スフィーダ」代表の稲田能彦さん(54)の姿が浮かんだ。

 女子サッカーチーム「スフィーダ世田谷フットボールクラブ」は去年「チャレンジリーグ(2部リーグ)」昇格を決め、目標の一つをクリアした。が、稲田さんは昇格で生じる難題解決に取り組むことになった。

 「これからは、競技場はもちろん更衣室、審判団控室、医師など、すべてスフィーダが準備しなければなりません。特に頭を悩ませているのは、選手たちの職場探しです。選手はプロではありませんから。チーム運営には地域の皆さんの協力が不可欠なのです」と企画書を広げた。

 それは地域スポーツ振興のスポーツビジョン「SFIDAコミュニティ」を提案していた。コミュニティ(地域)スポーツの一つとして、企業・サポーターの支援でスフィーダが育ち、地域貢献できるという。

 小さなNPOスポーツ組織への一般関心は低く、支援はままならない。稲田さんは提案説明で世田谷区を中心に都内の各種企業、商店街などを巡り、小さくても息の長い支援を、私たち個人にはサポーターとしての試合観戦を呼びかける。

 いつの日かトップリーグへ進み優勝争いをするチームに育てば、地域スポーツを見る目も変ると信じ、稲田さんは地道な活動を続けている。

 スフィーダ創設10年、稲田さんの信じる道程は始まったばかりだ。

●スフィーダ世田谷フットボールクラブ www.sfida.or.jp/

●なでしこリーグ www.nadeshikoleague.jp/

 

 


<筆者紹介>

堀田 壽一(ほった じゅいち)

愛知大学経済学部卒業。NHK入局。報道カメラマンを経て、NHKスペシャル「アフリカに架ける橋」「飢餓地帯を行く」「呉清源」など幅広いジャンルでカメラマンとして活躍。スポーツも各種目を取材、スポーツ報道センターチーフプロデュサーとしてサタデースポーツ、サンデースポーツ副編集長を務める。オリンピックはリレハンメル、アトランタ、シドニー、サッカーは1998年のフランス大会を現地取材。特にJリーグは1983年から取材を続けている。1997年、NHK退職後、関連会社でスポーツ番組制作に参加。2007年からフリーランス・スポーツプロデューサー。日本トップリーグ連携機構マネージメント強化プロジェクトアドバイザー、NPO法人スポーツ見物協会会員。

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