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都政レポート
2012年8月20日号

 

局長に聞く 46
培った下水道技術を世界へ

下水道局長 小川 健一 氏

下水道局長 小川健一氏

 東京都の各局が行っている事業について、局長自らが紹介する「局長に聞く」。46回目の今回は下水道局長の小川健一氏。東京の下水道事業の技術水準は世界的にも高く、アジア諸国からの期待も高い。今後の事業展開をうかがった。

(聞き手/平田 邦彦)

事業推進のため広報に重点

―下水道局の大きな課題は何でしょうか。

 下水道事業は、区部では整備率が100%を達成しています。しかしながら、下水道施設は主に鉄筋コンクリート製であり、耐用年数は一般的に50年であるため、その老朽化への対応である再構築が大きなテーマです。

 まずは、高度成長期に集中的に整備した施設が今後、相次いで更新期を迎えることから、さらにペースアップを図る必要があります。老朽化した施設の再構築とあわせて、雨水の排水能力や耐震性の向上などの対応策を講じることも重要となっています。

 都市づくりに向けた下水道の取り組みとしては、東日本大震災を踏まえ高度防災、施設の耐震化・耐水化や液状化対策をよりいっそう推進しています。

 昨年6月、都庁内の河川・港湾管理者と連携し、沿岸部や低地帯における下水道・河川・港湾施設を点検しました。被害を受けやすいか被害による影響が大きいと考えられる箇所を洗い出すとともに、学識経験者等からなる委員会を設置し、今後、都として緊急に取るべき対応策等について提言を受けました。下水道としては、大規模な地震・津波に対応する水再生センターやポンプ所などの耐震化・耐水化をスピードアップしていきます。

―老朽化した施設の再構築のやり方も重要だと思います。

 基本的には、改めて全ての道路を掘り返すというわけにはいきませんから、現在使っている管を内側から補修して強度を高めることが重要です。そのための工法の開発も進んでいます。現場の状況に応じて、コストもかからずに周辺環境にも影響がないさまざまな工法を取り入れたいですね。

―さまざまな工法が下水道に取り入れられていることを都民に知ってもらうことも大切ですね。

 お客さまである都民の方に、さまざまな下水道関係の技術を知ってもらうことは重要だと思います。例えば下水の処理には微生物を利用していますが、施設を視察に訪れた方々はそのことを知ると一様に驚きます。多分薬品で処理していると思っていたのでしょうね。

 下水道事業は日常生活の中であまり意識されることはありませんが、お客さまの生活の安全を支える上で大きな役割を担っています。

 そのため、職員一人ひとりが下水道局の広報パーソンだという意識で、今後広報に力を入れようと思っています。江東区の有明にある広報施設のリニューアルも行いますし、各水再生センターでは夏休みに小学生を対象にしたイベントを実施しています。今後はよりいっそう効果的な内容にしたいですね。

 

経営計画の着実な達成目指す

―東京の下水道技術は世界各国と比べても非常に高いですね。

 その通りです。これまで培ってきた技術やノウハウを、国内はもとよりアジア・欧州・北米へと広く世界に発信しています。

 例えば、老朽化した下水道管の更生技術や合流式下水道の改善を図る水面制御装置などは海外で高く評価されています。

 特にアジアの国々は下水処理で非常に困っていますから、東京が持っている技術力を活かして、下水道事業を進めてほしいです。

 狭い敷地の中で効果の高い下水処理施設を整備するノウハウを、特に東京は持っています。このノウハウをアジアの国々に積極的にPRしたいですね。

 欧米では施設は公共が整備し運営は民間という例が多いですが、それをそのままアジアにあてはめようとしても、あまり上手くいっていないのが実情です。

 運営を大規模な民間企業に任せるのではなく自分達でやりたいという国が増えていますから、この点でも支援ができると思っています。東京の下水道が海外で貢献した結果が、日本の下水道関係企業の活性化と産業力の強化につながればと思います。

―都心では大雨が降ると下水道に直接、大量の雨水が流れ込みます。この対策は。

 下水道局だけでなく、都市整備局や建設局など都庁全体、さらには区市町村でも取り組んでいます。

 今の下水道管は、降った雨の5割を集め、残りは蒸発したり、地中に浸み込むと想定しています。しかし、現実は降った雨の8割が下水道管に流れ込みますので、下水道管を太くしなくてはなりません。

 これが先ほどお話しした老朽化施設の再構築とあわせた雨水の排水能力の向上です。

―今年度は下水道局の「経営計画2010」の最終年度ですが。

 「経営計画2010」は今年度が計画の大詰めにあたります。東日本大震災から得た教訓を踏まえ、震災対策の推進など、計画に掲げた各種施策の着実な達成が、今年度の大きな目標です。

 来年度からの新たな経営計画もまとめている最中ですが、局事業推進上の課題や、水再生センターなどの現場ニーズへの対応を進める視点から、事業内容や優先度等を見直し、次期経営計画を策定します。

 また、耐震化や再構築、浸水対策等の安全・安心対策をスピードアップするとともに、合流式下水道の改善や地球温暖化等の水環境・地球環境対策への投資を拡充するなど、優先度の高い事業について新たな施設計画を策定します。

 

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