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技術日本一
2012年8月20日号

 

NIPPON★世界一 (52)

●一般社団法人 有料老人ホーム入居支援センター
●中央区日本橋蛎殻町1―36―9―1005
●2010年設立

高齢者向け住宅の情報提供・助言・支援など

倶楽部アンダンテ

 日本にある世界トップクラスの技術・技能―。それを生み出すまでには、果たしてどんな苦心があったのだろうか。
 高齢者社会を迎える我が国では、介護保険制度がスタートするなど、高齢者が暮らしやすい環境の整備が進められはじめているが、一方で課題も多い。老人ホームなどの高齢者向け施設選びもそのひとつ。そこに新たなシステムをつくりあげ、入居者が本当に満足できる施設選びを実現しようと挑戦している人がいた。

(取材/種藤 潤)

 


 「残念ながら、日本の高齢者向け施設のなかにはひどいところがあり、そうした施設に一旦入ると経済的負担などから退所もできず、やむなくそこに居続ける方は少なくありません」

 今回取材させていただいた有料老人ホーム入居支援センター代表理事の上岡榮信さんは、開口一番、自身のビジネスを説明する前に、堰を切ったように話しはじめた。

 「そしてもう1つの問題は、そうした高齢者向け施設を探す方法です。現在は大きく3つの方法がありますが、そのどれもが本当に入居者に有益な施設かどうか判断できないままに施設を選ばなければならないのが現状です。そんな問題に一石を投じたいという思いからこのビジネスをはじめました」

 

入居者の立場に立った施設探しの新手法を確立

 高齢者向け施設探しの1つ目の方法は、役所など公共施設を通じて相談あるいは資料をもらう。これだと役所が把握している施設のリストを渡されるだけで、連絡・確認などは自己責任。リストに掲載されている施設はごく一部であり、それらの施設に関する詳細な情報も載っていない。

有料老人ホーム入居支援センターの上岡榮信(しげのぶ)代表理事

有料老人ホーム入居支援センターの上岡榮信(しげのぶ)代表理事

 2つ目の方法は、紹介センターの利用。これは役所が提供するデータより情報量は豊富で、施設の内容もある程度の詳細を知ることができるが、紹介センターが施設から掲載料を取って掲載する広告的側面が強い。加えて、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人健康保険施設(老健 などの公的施設や、掲載費を負担できない中小の施設の情報はほとんど掲載されていない。

 3つ目は、ケアマネジャーや親戚による紹介。これは入居者本人が認知症進行等により物事の判断ができない状態のため、他人の基準で選ばれることになり、本人の要望などが反映されることは少なくなるという。

 「私たち法人が立ち上げた『倶楽部アンダンテ』は、入居者の方の目線、立場からの施設情報の提供、相談および入居後のフォローまでを考えたトータル・システムです」

 

客観的な評価指標を作成それを元に施設を紹介

 『倶楽部アンダンテ』が他の施設探しと大きく異なるのは、独自に施設評価基準を設け、それに基づき調査、格付けを行っている点。

 「紹介センターのように掲載費を受け取らず、入居希望者様から費用をいただく形をとっているので、中立・客観的に施設を評価できるのです」

 施設の評価は大きく3つの視覚に分類できるという。まず、「木を見る」=建物・設備・装飾などハード面。次に、「森を観る」=現場の人材・人間力。最後に、「山を診る」=運営事業者だ。

 「とかく施設選びはハード面の外観に左右されがちですが、我々が最も重視しているのはむしろ運営会社。次に人材・人間力。いい施設は例外なく、そうした要素が優れています」

 こうしたデータをふまえ、入居希望者の状況・条件(入居時の状態/希望する施設の立地・地域/予算・料金)に応じた最適な施設をリストアップし提案。施設見学にも同行して立ち会い、最適なホーム選びを支援している。

 「さらに我々は入居後3ヶ月、6ヶ月、1年と施設へ連絡あるいは訪問、ヒアリングのフォローを行い、入居者様へのアフターケアにより安心をお届けします」

 

中立・客観的な評価は施設側からも歓迎

 上岡代表の元の職業は通訳。1970年代から80年代にかけて、大手企業の海外進出に帯同する通訳・案内として活躍した。その後日本では高齢者施設に着手しようとする事業者が増え、福祉先進国の視察が増加、その通訳・案内として計130回以上現地を訪れ、いち早く世界の福祉の現場を見た。その経験が『倶楽部アンダンテ』の礎となっている。

『倶楽部アンダンテ』で使用する施設の評価シート「アンダンテスコアカード110」
※クリックすると拡大表示されます

 「海外を見て回る一方、日本の施設も見てきましたが、補助金等目当てのひどい施設が少なくない。しかも日本は、施設の種類・区分が複雑・多岐にわたり分かりにくいため、入居者の事情に合った最適施設を見つけることが非常に難しいのが実情です。よい施設に少しでも多くの人が入居できるようにお手伝いをしたいと思い、このビジネスを立ち上げました」

 入居者の立場ではじめた事業だったが、最近では施設側からも評価され始めているという。

 「当法人が設定している施設評価基準の説明を聞いた施設側から、自身の施設について評価、診断し、施設運営のアドバイスをしてほしいといわれるほどです。これは想定外でした。でも、そういう積極的な姿勢の施設ほど、例外なく素晴らしい運営をされていますよ」

 今後は『倶楽部アンダンテ』会員を獲得する一方で、施設事業者だけでなくオーナー、介護保険事業者である自治体・行政とも協

 

 

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