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都政レポート
2013年4月20日号

 

局長に聞く 53
東京港の多様な機能を生かす

港湾局長 多羅尾光睦 氏

港湾局長 多羅尾光睦氏

 東京都の各局が行っている事業のポイントを紹介してもらう「局長に聞く」。53回目の今回は港湾局長の多羅尾光睦氏。首都圏4000万人の生活と経済を支える流通拠点として重要な役割を担っている東京港。しかし近年、アジア諸港の著しい進展により、その国際的地位は低下傾向にあるのが現状だ。今回は、港湾機能の強化、国際観光拠点の整備などの取り組みについて聞 いた。

(聞き手/平田 邦彦)

国際競争力の強化が課題

―多くのコンテナ船が出入りする東京港ですが、国際競争はますます激しくなっているそうですね。

 国内でみますと、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の5大港のうち、コンテナの取扱量が伸びているのは東京港だけで、昨年は424万個と日本全体の4分の1を占めています。

 一方、東京港の先輩に当たる横浜港は280万個、神戸港は217万個と、年々その数を減らしており、この15年間でさらに差が開いています。

 しかし、これを世界でみますと、アジア諸港が取扱量を激増させるなか、東京港も相対的地位を低下させているのが現状です。平成23年の世界ランキングは1位が上海で取扱量は3000万個超、この10年で5倍と大幅に伸ばしています。2位はシンガポール、3位は香港、以下、深圳、釜山とアジア勢が上位を占めるなか、東京は27位、横浜は40位にとどまっています。

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 このままの状況が続けば、東京港が日本と欧米を結ぶ基幹航路から外れ、首都圏の生活や産業に深刻な影響を及ぼすとの危機感を持っており、川崎、横浜との連携のもと、国際競争力の強化に向け、入港料の一元化やターミナルコストの低減などのサービス向上に努めているところです。

―ハード面の港湾機能の強化についてはいかがですか。

 増加する貨物に対応するため、現在、中央防波堤外側地区に新たなコンテナターミナルを3バース整備しているところです。2バースは2年後には稼動を開始する予定でおり、ここを大井や青海の既存コンテナふ頭の再編整備のための種地として活用し、さらなる機能強化に取り組んでいく計画です。

 東京港の場合、背後の首都圏全体に4000万人の人口と膨大な産業の集積があります。これは世界に冠たる規模ですから、国際港湾として、まだまだ大きな潜在力があると思っています。

 

観光拠点としての発展も期待

―東京港は物流機能のほかに、水辺に親しむ公園など多様な機能を持っていますね。

 臨海副都心の面積442ヘクタールのうち、海上公園などの公園緑地面積は119ヘクタールと4分の1以上を占めており、貴重な憩いの空間となっています。

 例えば、「お台場海浜公園」には約800メートルの人工砂浜があり、波打ち際で直接海に触れて遊べることから、多くの人でにぎわっているほか、「東京港野鳥公園」は年間約120種類の鳥類が観察でき、バードウォッチングなどで親しまれています。

青海ふ頭(©東京都港湾局)

青海ふ頭(©東京都港湾局)

 また、中央防波堤内側に整備を進めている「海の森公園」は計画面積約88ヘクタールの海上公園で、平成28年度に森を主体とする台地部、約45ヘクタールの一部開園を目指しています。毎年、都民参加による植樹を行っており、植樹後3~4年を経過した南側の斜面は、苗木が1メートル以上に育ち、着実に緑が濃くなってきています。

―観光拠点としてMICE(会議・研修、招待旅行、国際会議、展示会)機能の充実も期待されています。

 臨海副都心は羽田空港、都心から近く、東京ビッグサイトやホテル、商業施設など、既に一定のMICE、国際観光機能が集積しています。

 さらに昨年2月には、若洲と中央防波堤外側埋立地を結ぶ「東京ゲートブリッジ」が開通し、東京港の物流機能が大幅に強化されたほか、東京の新名所として多くの人々が訪れています。

 このように高いポテンシャルを持つこの地域のMICE機能をさらに強化するため、昨年度、都独自に民間事業への補助制度を創設したところです。この制度では、眺望やセキュリティー、ネット接続環境などに優れた会議場の整備や、大画面での多言語による観光情報の提供など、民間の創意工夫を生かした事業を選定したところです。

 また、陸と海から観光を楽しめる水陸両用車の導入に向け、平成26年度から臨海副都心と豊洲でスロープを整備するほか、大型クルーズ船の誘致など、都心のリゾート地としてのさらなる魅力向上にも取り組んでいく考えです。

―最後に今後の抱負をお願いします。

 東京港は、先ほどもふれたように、物流、環境、レジャーなど多様な機能をもっています。加えて臨海地区には発電所や下水道施設など大都市に不可欠な施設も置かれています。そのため、耐震強化岸壁の拡充など震災対策の推進や帰宅困難者の輸送のための防災船着場の整備も必要です。

 現在、東京港の今後10年から15年間の開発や土地利用の基本となる「第8次改訂港湾計画」の策定を進めているところですが、策定に当たっては、東京港の国際競争力の強化はもとより、東京の安全・安心、環境、観光等のさまざまな視点から検討を加え、臨海部全体の発展に資する計画としていく考えです。

 

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