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環境
2011年4月20日号

よみがえれ!江戸東京・伝統野菜
最終回 たけのこ

大竹道茂の江戸東京野菜通信
http://edoyasai.sblo.jp/

(取材/細川 奈津美)

 

 

たけのこ堀りの様子

掘ったばかりのたけのこ。土中から掘り起こしたものは穂先が黄色く、皮が薄い茶色なのが特徴だ。

 「竹の秋」という春の季語がある。これは竹類の葉は1年で生え変わるが、春に黄葉して落葉するため、ほかの草木が枯れ始める秋の状態に似ているからだ。この時期がたけのこの旬である。

 一般に食用のたけのこは孟宗竹(もうそうちく)で、もともとは中国南部が原産。日本へ渡来したのは元文元(1736)年、薩摩藩が琉球から移入したのが最初とされている。その後、江戸の戸越村(品川区)に入り、碑文谷村、衾(ふすま)村(いずれも目黒区)などへ広がり「目黒のたけのこ」は練馬大根や千住ねぎなどと並ぶ産物となった。

 昔からの方法でたけのこを栽培する世田谷区弦巻の鈴木芳男さんを訪ねた。まず驚くのは、200坪はあるという鈴木さん宅の敷地内にある竹林。真新しいマンションや家が並ぶ住宅街の中で、そこだけがまるで異空間だ。中に入るとふかふかの土がいくつかひび割れた箇所がある。

 「この下にたけのこがあるんですよ」と鈴木さん。実際に少し掘ってみると、なるほど立派なたけのこのほんのり黄色い穂先が見えた。

鈴木さん宅の竹林でたけのこを掘る

鈴木さん宅の敷地内には200坪ほどの竹林がある

 鈴木さんのたけのこは「目黒式たけのこ栽培法」と呼ばれる独特の方法で栽培されている。これは、根生け(ねいけ)と呼ばれる作業で、地下茎を掘り起こし、40~50センチほど掘った溝に埋めなおして、魚粉やぬか、油粕、わらなどの肥料を与える方法。8月から10月の間にこれを3回繰り返すのだそうだ。この作業によって、太く、柔らかく、おいしいたけのこになる。

 「硬い竹の根を傷つけないよう丁寧に掘り起こしていくのは、時間と手間がかかる重労働なんです」

 そのため徐々にこの技術が途絶え、世田谷区内でこの方法を用いているのは鈴木さんだけだという。4月中旬から5月末まで収穫されるたけのこは約600キロ。市場には出さず、近隣の人たちや区で募るたけのこ堀りの参加者分でほとんどなくなる。

 「やっぱりほかとは味が違う、と言われると嬉しいですね」

 いただいたたけのこは、柔らかく、えぐみもなく、噛むとほのかな甘さと竹の香りが口いっぱいに広がった。

 

本記事でご紹介した「たけのこ」を使った料理「たけのこ入りボンゴレ木の芽風味」のレシピはこちらをご覧ください。

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