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局長に聞く1092017年12月20日号

 
少数精鋭の「選挙のプロ」

選挙管理委員会事務局長 浜 佳葉子氏氏

選挙管理委員会事務局長 浜 佳葉子氏

 東京都の各局が行う事業について、局長自らが説明する「局長に聞く」。今回は選挙管理委員会事務局長の浜佳葉子氏。就任直後に執行された衆院選への対応、選挙啓発に向けた取り組みなどについてお話を伺った。

(聞き手/平田 邦彦)

突然の衆院選にも的確に対応

—就任直後に衆議院議員選挙となりました。

 7月の東京都議会議員選挙後、予定では次の選挙は来年12月任期満了の衆議院議員選挙でした。ただ、過去の歴史から衆議院の任期満了による選挙は事例がほとんどないので、いずれ解散総選挙となることは、ある程度想定していました。

 しかし、こんなに早く衆議院議員選挙になるとは思いもしませんでした。

—実際、選挙になっていかがでしたか。

 選挙は突然であってもミスは許されません。通常は数か月以上前から準備をすすめますが、今回は解散の話が出てから公示日まで1か月もなく、非常に厳しいものがありました。

 しかし、選挙管理委員会事務局職員の25名は少数精鋭です。

 解散の見通しが報道されはじめると直ちに準備に着手し、そのスピード感と手際の良さは大変頼もしいものでした。

 一人ひとりが自分の役割を認識して業務を遂行してくれたおかげで、大きな問題もなく無事終えることができました。

—今回の衆議院議員選挙は新しい選挙区割りでの選挙でした。

 都内でも区割りが変更となった選挙区が衆院25選挙区のうち21、12区市が複数の選挙区に新たに分割しました。当該区市の選挙管理委員会では、対象となる住民への対応を丁寧に行ったと聞いています。

 都としても啓発グッズ等に文言を入れるなど、PR活動を展開し周知を図りました。

 区割り変更による選挙事務への影響としては、今まで区市町村の投開票情報は独自のシステムを利用して都民やマスコミへ情報発信していました。

 しかし、新しい区割りに対応したシステムへの改修が間に合いませんでしたので、新たに分割した区市等からは、ファックスで情報を送ってもらわざるを得ませんでした。

 もちろん、手間も時間もかかることから、投開票状況の発表時刻を今までより遅くするなどの変更を余儀なくされました。

—選挙の当日は台風が近づいていましたね。

 投開票日当日に台風21号が接近し、気象庁も「できれば事前に投票を済ませた方が安全」との呼びかけをしたほどでした。また、報道によれば、各党も期日前投票の活用を訴えていたようです。

 このことのみが理由ではないかもしれませんが、都全体では225万人を超える方が期日前投票をしています。これは、名簿登録者数の約20パーセント、投票した人の実に約37パーセントにもなります。実際、長い行列ができ、投票するまでに時間を要した期日前投票所もありました。

 選管としても引き続き、投票日当日に用事等で投票所へ行くことができない場合は、期日前投票制度があることを周知していきます。

 

投票率向上に向け努力

—期日前投票の数は増えましたが、投票率はあまり高くなかった。

 確かに、都内の投票率は53・64%と、戦後では過去2番目の低さでした。ただ、投票率は当日の天候など、いろいろなことが影響しています。

 都選管では、今回の選挙期間中には「eスポーツ」をメインコンテンツに据えて、他の年代と比べて投票率が低いといわれている若者を対象とした啓発イベントを実施し、多くの若者に投票の呼びかけを行いました。

—11月28日はポスターコンクールの表彰式だったそうですね。

 都内の児童・生徒を対象に選挙への関心を高めるために、明るい選挙の推進をテーマに実施しています。全国審査も行っていますが、東京都では全国審査への応募と同時に、独自に最優秀賞などの賞を決定しています。

—多くの作品が寄せられているのですか。

 今年は都内在住、在学の小、中、高校生から2万2千点を超える応募があり、区市町村選管の審査を経た862作品を、デザイン専門学校や都内小中学校の先生など10名の審査委員からなる審査会で審査しました。その中から、全国審査へ応募する作品93作品、さらに、東京都の優秀賞として35作品を選んでいます。

 最優秀賞は、優秀賞の中から、小学校低学年、高学年、中学校、高等学校それぞれから1作品を選挙管理委員会で選びました。

—若年層の投票率向上に向けてのお考えは。

 若年層への啓発というと、選挙出前授業や模擬選挙が取り上げられることが多いです。確かに、18歳の投票率が20歳代の投票率より高い傾向を示していることからも、高等学校での選挙出前授業等が一定の効果を上げていると思われます。

 しかし、学校現場での選挙へのアプローチはいろいろな形が望ましいのではないでしょうか。

 その一つとして、「選挙は大切」という思いを込めて、明るい選挙のポスターを描くことも重要な啓発になると考えています。

 選挙管理委員会としては、若年層に限らず、投票率の向上は重要と認識しています。

 しかし、投票率向上に特効薬、即効薬はありません。

 そのため、選挙時はもちろんのこと、常日頃の地道な啓発活動により、一人でも多くの方に、選挙への関心を持ち、投票に行ってもらえるよう努力を続けています。

 

  
 

 

 

タグ:東京都 選挙管理委員会

 

 

 

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