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局長に聞く56 福祉保健局長2013年07月20日号

 
都民の生命や健康を担う
福祉保健局長 川澄俊文氏氏
福祉保健局長 川澄俊文氏

 東京都の各局が行う事業のポイントを局長自らが紹介する「局長に聞く」、56回目の今回は福祉保健局長の川澄俊文氏。生活保護や待機児童問題、高齢者福祉、感染症対策などを担当する局として、都民の期待と関心が高いことを実感する毎日だという。待機児童問題など直面する課題の対応を聞いた。

(聞き手/平田 邦彦)

待機児童の早期解消が急務

—福祉保健局長に就任し1年が経過しましたが、振り返った感想は。

 福祉保健局は、都民の関心と期待が高い局です。住民に身近でありながらも高い専門性があり、幅広い分野を担っていますし、また多くの課題が生命や健康に直結している局でもあります。この1年は生活保護、待機児童、児童虐待、高齢者施策、食の安全、感染症対策などの重い課題に緊張感を持って取り組みました。

 現在、保育など多くの事業が区市町村主体で、展開しており、都としては、区市町村のニーズをいかに把握し、どういうスタンスで支援をしていくかが何よりも重要になります。区市町村と十分に連携し、効果的、効率的な施策展開を図っていきたいと思っています。

 感染症対策ですが、我々は危機管理の一端を担う局だということを実感しています。

 新型インフルエンザがいつ、どこで、どのように発生するかはわかりません。危機に向けた日頃からの準備ではしっかりとした体制を組んでいますが、局全体で常に緊張感を持ち、いざというときにはマニュアルに基づいて迅速に、区市町村や国と連携し動けるようにしています。

 福祉保健局は365日24時間稼動している部署も多く、一人ひとりの職員が常に高い使命感をもって職務に当たっています。こうした職員と一丸となって局事業が進められるよう、リーダーシップを発揮していかなければと思っています。

—福祉保健局は多くの現場を持っています。国の仕組みから抜けられない悩みもあるかと思いますが。

 国はどうしても、都市部であろうと地方であろうと、全国一律で事業を進めようとします。しかし保育の分野で顕著なように、都市部には都市部の特殊な事情があります。東京都は都市部の代表として、国にしっかりと物を言い、東京から国を変えていくことが必要だと思っています。

—待機児童の問題が大きくクローズアップされました。

 都は以前から待機児童解消に取り組む区市町村に対し様々な支援を行ってまいりました。また定員で言えば区市町村全体で、毎年約1万人分の保育サービスが整備されています。

 にもかかわらず毎年7千人を超す待機児童が出ていますが、これは、就学前人口や働く人の増加などで需要が急増しているからです。引き続き、区市町村と連携して、待機児童問題の早期の解決に取り組んでいきたいと思っています。

 

超高齢化社会の対応も推進

—待機児童が解消されない最大の理由は、整備費の不足でしょうか。

 整備費の問題もありますが土地と人材の確保が大きいと思います。

 都は保育士の確保に向けて、一端リタイヤした人材を呼び戻すための研修や就職支援等を行っていますが、保育士の数は圧倒的に足りません。

 また都では認証保育所という、国の認可保育所とは違った独自の制度を進めており、保育士等の数を国の基準の6割でも良いことにしています。

 10年以上進めてきた認証保育所の利用定員は、認可保育所の1割を占めるまでになっています。しかし認証保育所は国の制度として位置づけられていないので、国からの補助金はありません。大都市では保育士が足りないのですから、国にしっかり説明し理解してもらう必要があります。

 待機児童解消に取り組むには認可だけでなく、認証、小規模保育、保育ママなど多様なサービス形態を総動員し、個々に需要が異なる子育て世代のニーズに応えていく必要があります。また土地の確保では区有地や都有地はもちろん、国有地の積極的な活用も図っていかなければなりません。

—高齢者の中には高い志を持って社会で活動する方も多くいます。高齢者施策ではこの考えが重要ではないでしょうか。

 生きがいを持ち、健康な高齢者が増えることは、支援が必要な高齢者の減少にもつながります。今後、団塊の世代が地域社会を支える担い手として、生き生きと活動できる施策を展開していきたいと考えています。

 また最大の課題は超高齢社会への対応です。既に都民の4人に1人は65歳以上の高齢者で、また何らかの認知症の症状のある高齢者は32万人おり、今後急速に増えていくことが予想されています。国も含めて、この10年でいかに有効な対策を講じることができるかが問われています。

 特別養護老人ホームなどの施設整備とともに、在宅サービスの拡充整備を進めて、可能な限り、住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、地域包括ケアシステムの実現に向けて全力で取り組んでいきたいと考えています。

—救急医療の取り組みはいかがですか。

 都民の安全安心を守ると言う意味では、救急医療は最も重要な施策です。現在東京ルールの取り組みにより、大きな効果を挙げていますが、高齢者の増加など、状況の変化に対応するため、さらなる東京ルールの充実と安定運用に向けて見直しを進めています。

 今後も、都民生活に最も密着した事業を実施している局として、多くのニーズに的確に応え、また、常に緊張感を持って取り組んでいきたいと思います。

 

  
 

 

 

タグ:東京都 福祉保健局

 

 

 

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