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伸ばせ!健康寿命 第7回2016年07月20日号

 
伸ばせ!健康寿命
自分の“健康寿命”について、考えたことがありますか?長生きできても健康でいられなければ、いきいきとした時間を過ごすことはできません。そこで、健康とスポーツを科学的に研究し、健康運動指導士の資格をお持ちの後藤真二氏に、“誰でも” “今から” “簡単に”行える健康寿命を延ばすエクササイズを紹介していただきます。

 

階段利用で筋力アップ

 夏本番、毎日暑い日が続きます。ウォーキングが健康に良いと言っても、暑い時には熱中症などに注意が必要です。きちんと水分摂取をすることはもちろん、屋外を歩く場合は気温が上がる前の早朝や日暮れ近くなどが適しています。

 でも、早朝は血圧が高くなりやすい時間でもあり、明け方や夕暮れなど暗い時間は足もとが見えにくく、転倒の恐れもあります。

 そこで暑い夏にお勧めなのは、ショッピングモールなど空調が整備されている空間でのウォーキングです。人が比較的少ない所、階段を有効に活用しましょう。

 階段の上りでは、平地を歩くよりも足を高く上げなければならないので、背骨と太ももの骨をつなぐ大腰筋や骨盤を安定させる腸骨筋が鍛えられます。これらの筋肉は体のバランスをとるのにも重要ですし、お腹が前にせり出さないようにするためにも大切で、階段を上ればこれらが自然に鍛えられます。

 また、ももの前の筋肉、大腿四頭筋が普通に歩くよりしっかり鍛えられますが、もちろん一段おきに上ればより負荷を高めることができます。その際は、できるだけ後ろ足で蹴らずに前足の膝を伸ばして上るようにしてください。

 さらに、下りも有効に活用しましょう。私たちは普通筋肉を縮めながら関節を曲げたり伸ばしたりしています。でも階段を下りる動作では、ももの前の筋肉が伸ばされながら力を発揮します。

iPhoneアプリ ヘルスケア

 このような運動をまとめて行うことは日常生活では少ないため、筋肉が疲れやすく、山は上りより下りが大変と言われるのはこのためです。でも筋肉を増やし、維持していくには良い方法なので、積極的に取り入れたいものです。着地の際にできるだけ音がしないように注意して行いましょう。

 iPhoneのアプリ「ヘルスケア」では、階段を上がった数も測ってくれます。階段を上るのが楽しみになると思いますので、ぜひ活用してみてください。

 なお、歩き始めと終わりには、階段に足の前半分だけをのせて踵を下げ、ふくらはぎやアキレス腱を伸ばしたり階段を使って両足を前後に大きく開いたりするストレッチングを行いましょう。

 


後藤信二氏

後藤 真二(ごとう しんじ)
スポーツクラブNAS株式会社 スポーツ健康医科学研究室 室長

 大学教員を経て2008年より現職。「ココロ、ウゴカセ」の経営理念に基づき、単なる運動の場ではない、子供から高齢者まで誰もが楽しんでいるうちに健康になれるクラブづくりを目指して、安全かつ効果的で楽しいプログラムづくり、および健康セミナーや情報誌等での情報発信を担当している。教育学博士、健康運動指導士、ホームヘルパー2級。

 

 

 

 

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