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局長に聞く70 都市整備局長2014年09月19日号

 
東京を大都市のモデルに
都市整備局長 安井順一氏氏

都市整備局長 安井順一氏

 東京都の各局が行っている事業のポイントを紹介してもらう「局長に聞く」。70回目の今回 は都市整備局長の安井順一氏。都市整備局は首都東京のインフラ整備を中心に、生活と経済を支 える重要な事業を所管している。2020年オリンピック・パラリンピックに向け、世界一の都 市づくりをどのように進めていくのか、その取り組みについて聞いた。

(聞き手/平田 邦彦)

将来を見据えた都市づくりを

—都市整備局の所管する業務は多岐にわたりますね。

 就任して間口の広さを改めて実感しているところです。道路・鉄道、都市再開発、都営住宅、建築行政、防災都市づくりなどの仕事を抱え、事務職以外に、建築、土木、造園、機械、電気など多くの技術職の職員がいます。

 この間口の広さ、職種の多様さが同時に局の良さでもあるので、そこを存分に生かさなければいけないなと思っています。

 職員は自分の所管の仕事を一生懸命やっているわけですが、トータルとして、東京をどんな都市にしていくのかということには、十分意識が及んでいなかったことも事実です。私は、この点を何とかしたいと思っています。

 ですから、私のやるべきことは、まず、職員の力を存分に発揮できるようにすることだと思っています。そして、局長就任の際、職員に「まずは、局の中で問題の本質をよく踏まえた議論を活発にして、適度な緊張感とスピード感も出しながら、知事と一緒に政策の質を高めていける組織にしていこう」と訓示したところです。

—2020年オリンピック・パラリンピックまで6年、プレオリンピックを考えると、実質5年しかない中、今後の都市づくりをどう進めていきますか。

 オリンピック・パラリンピックに向けた都市づくりを担う局として、たいへん重要な時期にあると考えています。大会開催を万全にすることはもちろん、これからの5~6年の都市づくりが、その後の東京の姿を決めることにもなります。私はオリンピック・パラリンピック開催という中期的な目標があるのは、ある意味、とても良いことと考えており、その先の20年、30年を見据えた都市づくりを進めていくチャンスだと考えています。

—年末に発表するとしている「長期ビジョン」の策定に向けた取り組みはいかがですか。

 東京都は、ここ10年以上、ビジョンと言えるような長期計画をつくってきませんでしたが、2月に就任した舛添知事が「長期ビジョン」をつくると表明し、策定作業が本格化しています。

 「長期ビジョン」には重要施策が盛り込まれるわけですが、私たちは、これを機会に、「東京で生まれて良かった」「東京での生活は快適で効率的だ」と思える東京にするにはどうしたらいいのか議論しているところです。

 そして、知事が常々言っている「世界一の都市・東京」の姿、その具体像を、「都市の哲学」のような形で、長期ビジョン策定後も局として検討を続け、できるだけ早い時期にまとめたいと思っています。

—まさに新しい形でのメガロボリスのあるべき姿を示そうということですね。

 それは東京だけではなく、東京圏という視点がなければいけないとも思っています。そして、将来の都市のモデルとなるような、そういう姿を発信できるような東京にできたらいいなと考えています。

 

文化の発信を評価した開発も

—これまでの東京の都市づくりは、主につくること、ハード中心だった思いますが、これからはソフト面への対応も重要と思いますが。

 つくることを一生懸命計画に盛り込んできた過去の歴史があるとすると、もうそろそろ、つくった結果、どういう生活・活動が営まれる都市になるのかということをはっきり示す時期が来ていると思っています。

 就任後最初の庁議で話をしたのですが、経済、文化、医療、福祉といったソフト施策とも連携して、包括的に都市づくりを進めるとともに、その結果、どんな都市になるのかということを、十分意識して仕事をしていくと知事がいる前で申し上げました。

 知事は世界の都市ランキングをよく話の中で引き合いに出されますが、現在は、オリンピック開催後にトップに躍り出たロンドンに次いでニューヨーク、パリと続き、東京は4位です。東京が上位の都市に追いつくため、また下位の都市に追いつかれないために、何が強みで、何が弱みかということをさらに強く意識して、一人ひとりが仕事を進めていけば、結果として、どのような都市を目指すのかということに繋がっていくのではないかと思っています。

—目指すべき都市の方向性についてのお考えは。

 今までの都市づくりで、国際競争力、経済再生といった面では、ある程度追いついていると思いますが、ロンドンやニューヨークと比べて決定的に欠けているのは、文化の発信だと思っています。

 私が直接関わってきた仕事で、例えば都市再生特区の中で歌舞伎座の再生がありました。このケースでは、敷地内の公開空地を必ずしも大きく取らなくても土地の高度利用を決めたのですが、これは「文化の発信」という点を評価して規制緩和を行ったわけです。

 今まではオープンスペースをどれだけとるかといった、「空間」を中心に評価して規制緩和を行なってきましたが、これからの都市再生では、演劇、音楽、映画といった文化の牽引といったような開発を進めることが、東京の評価をあげることになると思っています。

—環境への配慮も必要ですね。

 都市づくりを通じて、環境先進都市を具体化することが求められています。個々のプロジェクト単位では、CO2の削減を進めていますが、一番エネルギー需要の高い都心部で、どのようなスマートシティを面的、街区的に広げるのかということを、もっと意識して取り組む必要があります。

 市街地の更新時が、環境性能の高い都市に変えるチャンスですから、環境局とも連携して、地区・街区単位にスマートシティを広げていく仕組みをつくろうと考えており、すでに検討を進めているところです。

 

  
 

 

 

タグ:都市整備局長

 

 

 

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