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局長に聞く78 財務局長2015年05月20日号

 
都庁の技術力確保を推進

財務局長 長谷川 明氏氏

財務局長 長谷川 明氏

 東京都の各局が行う事業のポイントを局長自らが説明する「局長に聞く」。78回目となる今回は財務局長の長谷川明氏。財務局というと、東京都の予算や財務に関する事務がクローズアップされるが、都有財産の管理や契約、施設の建設等といった事務も担っており、これらを通じて各局が実施する事業をサポートしている。今回は契約や施設管理についてお話を伺った。

(聞き手/平田 邦彦)

工事の品質の確保が重要

—4月に財務局長に就任なさいました。まずは抱負をお願いします。

 都政は今後、オリンピック・パラリンピックに向けた準備が本格化しますし、昨年末には「東京都長期ビジョン」がまとまり、オール都庁で進めていくことになるわけで、都庁全体の底力が試される時期にあるのだと認識しています。

 財務局は契約制度や建築営繕、都有財産の利活用、予算や財政などで各局の事業を支えていますので、我々の責任も大変重たいなと感じています。

—事業を進めていく上での当面の課題は何でしょうか。

 全庁に関わる一つの事例として、昨年度、資材価格の高騰や人材不足を背景に、入札の不調が問題となりました。こうした状況が続いた場合、都の仕事自体に大きな影響が出てしまいます。

 また、昨年6月に品質確保法の改正がなされましたが、事業者が入札に参加し易い環境を整備して、中長期にわたって工事の品質を確保していかないと、後々には都民・国民にインフラ面で悪い影響を与えてしまいます。このような状況を踏まえて、都はかなり踏み込んだ入札制度の見直しを行ってきました。

 こうした取組は、都庁のみならず社会全体に与える影響が大きいことを実感しています。心してあたっていく決意です。

—各局との連携が求められますね。

 26年度最終補正予算と27年度当初予算により、7つの基金を設置するなど、各局の政策の裏打ちを可能とする取組を実施しています。

 このように、中長期的な観点からの財政運営を図りつつ、各局と相談しながら実効性ある施策を練り上げていく、という裏方としての調整が求められますね。

 また、待機児童対策や高齢者向けの施設建設といった福祉インフラの整備、木密地域の不燃化などが都政の大きな課題となっていますが、こうした政策に連動した形での財産活用も大きな役割です。

 財務局の仕事は全てそうですが、制度の基本をしっかりとした上で知恵を絞ることが、各局をバックアップすることにつながります。地味ですが重要な役割だと思っています。

—技術系人材の不足も大きな課題です。

 工事品質を保ちつつ施設整備を進めていくために、官民それぞれが、いかに技術系人材の確保を図っていくかは、オリンピック・パラリンピック開催とその後の事業執行にも関わる重要な問題だと考えています。

 

建築物の長寿命化に取り組む

—かつて本四架橋の3つの橋を架ける必要性について、経済性だけでなく技術水準の維持から必 要だという議論がありました。

 財政的に余裕があった時代の考えではあるのでしょうが、長期的な視野に立てば技術水準の維持という視点も重要ですね。

 今年度予算で投資的経費が17年ぶりに1兆円台となりました。これは五輪の施設の整備や、耐震化などの防災対策、道路橋梁などの社会資本の老朽化対策などに取り組むためです。

 コスト等も精査しながら、必要な時期に適切な対策を講じることにより、都市機能を進化させ、将来世代の安全・安心を確保する必要があります。

—都庁内の技術力が重要です。

 都では現在、五輪施設の整備をはじめ、豊洲新市場、特別支援学校の整備など、財務局や各局が多くの新設や改修などの案件を抱えています。

 五輪施設は、2019年のテストイベントまでに完成させなければならず、そのためには多くの調整が必要になります。また、技術的な課題の解決や発注方法の工夫が求められるわけで、都庁の技術力の確保は重要です。

 民間経験者の活用など、技術力を確保するために、各局と連携して進めていきます。

—ファシリティマネジメントの視点での取組は行っているのでしょうか。

 都では、昭和期や平成初期に建設された施設の多くが更新時期を迎えています。このため、26年度末に「第2次主要施設の維持更新10ヵ年計画」をまとめました。

 これまでは建築後40年程度で建替えをしていましたが、今後は建築物の長寿命化を促進する観点から、建築物の使用期間として65年以上を目指すことを前提に計画を立て、それまで施設を保つための維持更新の仕方を明記しています。

—この他、局長が訴えたいことがあれば。

 地方法人課税の「偏在是正」の名の下に、東京の税収が奪われてしまっている現状を打破しなければと、危機感を持っています。地方財源を充実させるには、小手先ではない抜本的な対策が必要です。

 地方創生は必要ですが、だからといって東京の税収を持っていくのであれば、東京の活力、ひいては日本の活力を削ぐことにつながりかねません。地方と東京とが共に栄えるWIN―WINの関係こそが本来のあり方です。

 

  
 

 

 

タグ:財務局長 東京都長期ビジョン

 

 

 

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