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局長に聞く81 交通局長2015年08月20日号

 
公営企業体として都の事業に参画

交通局長 塩見 清仁氏氏

交通局長 塩見 清仁氏

 東京都の各局が行っている事業について、局長自らが紹介する「局長に聞く」。81回目の今回は交通局長の塩見清仁氏。水素社会の実現に向けた燃料電池バス導入の取り組みや、乗降客が減少傾向にある都電荒川線の活用策などでお話を伺った。

(聞き手/平田 邦彦)

燃料電池バスの導入で実験

—先月、燃料電池バスの走行実証実験を行っていますね。

 我々は公営企業として、当然、これまでも環境に優しいバスの導入に取り組んでいますし、舛添知事は水素社会の実現に意欲を示し、2020年までに燃料電池バスを都内に100台以上導入するとしています。

 実験は7月27日から30日の4日間、冷房の使用で燃費の悪化が見込まれる時期に行いました。渋滞や頻繁な車線変更など、大都市特有の交通状況の下を走行することで、都営バスとしての営業運行に向けた車両性能の確認等を行っています。

 バスの操作性に関する乗務員の意見などを抽出して、メーカーにフィードバックし車両開発に反映することで、市場に投入される際には都営バスへのスムーズな導入につながると思います。

—導入のためのインフラ整備も欠かせません。

 仰るとおりです。燃料電池バスを動かす水素を供給する、水素ステーションをどこに作るか。舛添知事はバスの営業所はどうかと発言しましたが、水素ステーションを整備するには現段階で様々な規制があり、営業所への設置は難しいのです。

我々としても今すぐどうだということではないですが、水素ステーション整備の責任の一端は担うべきだと思っています。東京都の環境施策の一翼を担うのですから、公営企業としてしっかりとその役割は果たしたいです。

—品川駅周辺の開発に伴い、泉岳寺駅の改良工事を行うそうですが。

 泉岳寺駅は、昨年都市整備局がまとめた「品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014」のエリア内に位置します。品川駅周辺はJR山手線の新駅設置や、国際的なビジネス拠点としての開発が予定されており、今後乗降客の大幅な増加が見込まれています。

 泉岳寺駅は既存ホーム幅が5メートルと狭く、ホームからコンコース間にエレベーターが設置されていないので、このままでは将来の乗降客増に対応できないおそれがあります。

 ホームにおける安全性や快適性を向上させるとともに、周辺のまちづくりとの整合を図っています。駅の拡張やエレベーター設置によるバリアフリー化の推進、開発エリアやJR新駅とのアクセスを考慮した出入り口の整備などを行います。

 

旅行口コミサイトから認証

—都電荒川線が世界的な旅行サイトから「2015年エクセレンス認証」を受賞しました。

 東京には多くの外国人旅行者が訪れます。彼らは事前に東京について調べてくるのですが、その時に活用されているサイトのひとつに「トリップアドバイザー」があります。世界最大級の旅行に関する口コミサイトで、そこで都電荒川線が「2015年エクセレンス認証」を受賞しました。

トリップアドバイザーからの認証書

 これは一貫して高い評価を受けている施設に与えられるもので、5回連続で受賞すると殿堂入りということになります。今後、荒川線の全車両に認定ステッカーを貼ってPRしていく予定です。

 都電荒川線は沿線地域の高齢化や学校の移転などによって乗客数が減少傾向にあるのですが、この受賞や2020年のオリンピック・パラリンピックを契機に、増収・増客と沿線地域の活性化に努めていきます。

—都電荒川線の軌道の緑化を始めると聞いています。

 東京のこの暑さを考えると普通の緑化では難しいと思いますから、様々な検証実験を行う予定です。

 軌道の緑化について協力者を選定することにしており、現在公募に向けた準備を進めているところです。協力者を選定後、今年度中に軌道の一部を緑化し、来年度には検証実験を行う予定です。緑化を成功させるためには、様々な課題がありますから、検証実験を行う際には様々な提案を頂きたいと思います。

—今年になって大江戸線と新宿線で新型車両が導入されていますね。

 車内の液晶画面による情報提供や手の届きやすい低い荷棚といった、人にやさしい車両をコンセプトに、既に今年度、大江戸線に2編成、新宿線に3編成を導入しています。

 今後、大江戸線や新宿線のさらなる更新をはじめ、都電荒川線や日暮里・舎人ライナーにも導入を図り、安全性と快適性の向上に向けた取り組みを進めます。

—座右の書に内村鑑三の「後世への最大遺物」をあげていますが。

 都庁の先輩が薦めてくれました。この本の中で「凡人である我々にでも才能に関係なく、誰もが遺しうる、または遺さねばならないものがある。それは自分にとって立派に、自分らしく気高く生きたという証といったものではないか」との主旨の記述があります。

 私は当時、中央卸売市場の管理部長で、築地市場の移転問題に取り組んでいました。当時は豊洲の新市場移転予定地の土壌汚染の問題などで移転反対の声が大きく、叩かれていました。自分というものがあれば証というものは残せるという内容に励まされましたね。

 

  
 

 

 

タグ:東京都交通局 燃料電池バス 都営バス 水素ステーション 2015年エクセレンス認証

 

 

 

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