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局長に聞く89 病院経営本部長2016年04月20日号

 
都民の命を守る使命にまい進

病院経営本部長 真田正義氏

病院経営本部長 真田正義氏

 東京都の各局が行う事業を局長自ら紹介する「局長に聞く」。89回目の今回は病院経営本部長の真田正義氏。患者の退院後の生活支援のための新たな取組や外国人への医療提供のあり方などについて伺った。

(聞き手/平田 邦彦)

退院後の支援を含め事業展開

—病院経営本部長に就任して1年経ちました。

 私は平成のはじめに、かつての府中病院、現在の多摩総合医療センターに勤務した経験があります。今回27年ぶりに戻ってきましたが、様変わりに驚いています。隔世の感がありますね。そうした中で昔も今も変わらないのは、職員の「都民の命を守るのは我々だ」という強い使命感です。これは非常に頼もしいことです。

 一方、変わったことは、病院長など病院幹部が経営の感覚を強く持つようになったことです。かつては考えられなかったことです。診療報酬のこととか、コストパフォーマンスを意識した経営を行っている点が大きく変わりました。しかし都民の命を守るという使命感はいささかも変わっていないことは改めて強調しておきます。

 病院経営本部の大きな目標は都民の命を守ることです。この点については誰も異論はないと思います。非常にやりがいがあるし、様々なことに挑戦しなければならないと思っています。

—患者中心の医療という大きな目標を掲げています。

  都立病院では、昨年までに全ての病院で「患者支援センター」を設置しました。これまでは入退院の相談など、窓口が分かれており、患者さんの負担が多かったので、ワンストップで対応できるよう一本化しました。センター長である医師の統括の下、入院前に手術の説明等を行う入院サポートの実施や、院内の多職種チームによる地域移行支援など様々な取組を行っています。

 「患者支援センター」は、作って終わりではありません。患者さんを取り巻く環境の変化を適切にとらえ、更に活動の範囲を広げていきたいと考えています。

 例えば、生活習慣病の予防に関する都民向けの講演会を開催するなど、疾病予防のための普及啓発に力を入れていきます。また、がん患者さんの退院後の就労支援をハローワークとタイアップして行うなど、他ではまだあまり実施されていないような先駆的な取組にも挑戦していきます。

 患者さんの治療にとどまらず、退院後の地域での生活や、ご家族への支援までも見据えて、患者サービスの向上を図っていきたいと思います。

 

多摩・島しょの医療水準を向上

—多摩メディカルキャンパス検討会の最終報告がまとまりました。

 福祉先進都市の実現のためには医療分野の充実は必要不可欠です。医療環境が急速に変化している多摩地域や島しょについては、より高度で専門的な医療の提供が求められているのが現状です。このため、多摩メディカルキャンパスには現在、多摩総合、小児総合、神経の三つの都立病院がありますが、それぞれの医療機能の集約や連携を強化して、多摩地域や島しょの医療水準の向上、例えば、がんや感染症、さらにはリハビリや難病医療の充実などを図ります。

 島しょでは、重症な救急患者に対する医療資源がありませんから、行政医療として都立病院が担わなければなりません。これまでは広尾病院が引き受けてきましたが、対応できるところは2つあったほうがいいということで、多摩メディカルキャンパスでも受け入れることにします。

 島しょの医療を広尾と多摩でしっかり支えようということです。多摩地域は調布飛行場、立川防災ヘリポートがありますし、島の方々にしても調布飛行場に近いところならばお見舞いにも来やすいだろうと考えています。

—その広尾病院は移転改築されるとのことですが。

 広尾病院は区部で唯一の基幹災害拠点病院であり、旧青山病院跡地に移転改築して、新たに「首都災害医療センター(仮称)」として整備することにしています。建物に免震構造を取り入れる他、災害時には病床を倍増できるなど災害対応を意識した整備を行います。建物が面している青山通りは災害時の緊急車両の専用道路です。アクセス面も良い条件が整っています。

 今年度は外部有識者を含めた基本構想検討委員会を設置し、平成35年度の開設に向け、首都災害医療センターの機能を更に検討します。都民の健康を支える、スポーツ医学に基づいた医療や国際化に対応した環境整備にも新たに取り組む予定です。

—五輪を控え、外国人への医療提供体制の整備が急がれます。

 外国人患者とのコミュニケーションに必要な語学力の向上を図るため、職員を対象に「語学リーダー養成コース」という研修を実施しています。26年度には広尾、墨東、多摩総合で、27年度からは大塚などの5病院で2年ずつ実施しました。これまで約100名が受講しています。

 広尾病院では27年度から英語と中国語の医療通訳を配置しました。昨年8月には厚生労働省の「医療通訳拠点病院」に選定され、また今年3月に観光庁が公表した「訪日外国人旅行者受入医療機関」にも選定されています。

 今年度は都立病院を紹介するリーフレットや、病院経営本部のホームページを英語版に加え中国語・韓国語版の作成を行います。

 

  
 

 

 

タグ:病院経営本部 広尾病院 首都災害医療センター 医療通訳拠点病院

 

 

 

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