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大庭麗のイタリア食材紀行 第47回2018年04月20日号

 
大庭麗のイタリア食材紀行

 

瓢箪(ひょうたん)の形をした南イタリアを代表するチーズ

 近年、日本国内においてもだいぶ、その知名度が上がってきたようで、よく名前を耳にするようになった、カッチョカヴァッロ・チーズ。特徴は、上下が丸く真ん中がくびれた、瓢箪のようなその形状。伝統的に、2個のチーズのくびれた部分を1本の紐の両側で結び、中央に板を置いて左右に振り分けてぶら下げ、乾燥、熟成がされてきました。その見た目が、馬の鞍の両側にぶら下げた巾着袋のようである事から、また、この方法で実際にチーズを輸送していた事などから、カッチョ(チーズ)カヴァッロ(馬)、馬のチーズを意味するこの名前がついたと言われています。

薪や干し草の煙で燻すことで保存性を高めたカッチョカヴァッロ「アッフミカート」もある

薪や干し草の煙で燻すことで保存性を高めたカッチョカヴァッロ「アッフミカート」もある

 このタイプのチーズは、糸を紡いだ生地を意味する「パスタ・フィラータ」と呼ばれ、モッツァレラチーズなどと同様に、チーズの繊維が細い糸状にさける特徴があります。

 南イタリアを代表するパスタ・フィラータの作り方は、まず絞ったミルクに、レンネットと呼ばれる凝固成分を加え、凝乳をします。この時点で、それまで液体であったミルクは、ホエーと呼ばれる透明な液体(乳清)と、カード(凝固物)に分かれます。カードは細かくカットし、温度管理をしながら発酵を進めます。その後、熱いお湯の中でカードを練る作業を行い、熱々のうちにそれぞれのチーズに成形します。

 モッツァレラチーズの場合は、この段階で250~300gのサイズに形成し、冷水に浸して完成となります。それに対して、カッチョカヴァッロは通常1・5~3㎏、18~22㎝のサイズに形成し、その後約12~20時間塩水に漬けます。そして水切り乾燥し、20日~3カ月間、風通しの良い冷暗所で熟成します。

 次回は、南イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノとの別名を持つ、特別なカッチョカヴァッロの話題です。

 


大庭麗

<大庭 麗(おおば うらら)プロフィール>

 東京都生まれ。2001年渡伊。I.C.I.F(外国人の料理人のためのイタリア料理研修機関)にてディプロマ取得。イタリア北部、南部のミシュラン1つ星リストランテ、イタリア中部のミシュラン2つ星リストランテにて修業。05年帰国。06年より吉祥寺にて『イル・クッキアイオ イタリア料理教室』を主宰。イタリア伝統料理を中心に、イタリアらしい現地の味を忠実に再現した料理を提案し、好評を博している。

 

 

 

 

タグ:大庭麗 カッチョカヴァッロ・チーズ

 

 

 

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