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大庭麗のイタリア食材紀行 第13回2015年06月20日号

 
大庭麗のイタリア食材紀行

 

 

第13回 イタリア人は縁起かつぎがお好き?(結婚式編)

 

 ローマ神話で、女性の愛と結婚生活を守護するこの月の女神、ユーノのご加護から6月の花嫁は幸せになると言われる“ジューンブライド”。イタリアには、そのほかにも結婚式にまつわるたくさんの迷信や言い伝えがあります。月曜日に結婚する2人は健康に恵まれ、火曜日は確かな富、水曜日は多くの幸運。木曜日の花嫁は多くの悲しみを味わい、金曜日は災難をもたらす。さらに、結婚のみならず、絶対的に不運で縁起の悪い土曜日は結婚には最悪の日。そして縁起のよい最良の日は日曜日なのだそう。

リボンの結び目の形をしたビスコット。ごく親しい人たちのみが集まる田舎の結婚式で振舞われた花嫁の母の味

しかし、日曜日の教会ではミサが執り行われるため、イタリアで日曜日の結婚式はほぼ不可能。結局、一番結婚式が行われるのは土曜日で、だからこそ離婚率が増加している……なんていう声もあがるほど、結構みんなちゃんと信じている様子。そんなイタリアの結婚式の参列者は、必ず白いリボンを車に付け、異常なくらいのクラクションを鳴らして、車を走らせます。まぁなんとも賑やかなその光景を見かけると、みんな嬉しくてハイテンションなのかしらと思いがちですが、実はこれ、クラクションの音が悪霊を取り払う意味合いがあるのだとか。

 また、たくさんの実をつけるアーモンドは子孫繁栄の象徴とされており、アーモンドをコーティングした砂糖菓子、コンフェッティもまた結婚式の縁起物のひとつ。参列者には必ず5粒のコンフェッティが贈られます。それらは新郎新婦の新しい生活に欠かせない幸福、健康、富、子孫繁栄、長寿を意味するそうです。縁起を担いだり、多くの言い伝えが残るイタリアは、日本と似ているようです。

 そんな折、先日、中部イタリアで家族の結婚式があった友人から、ビスコット・ディ・スポーザ(花嫁の焼き菓子)というお菓子をもらいました。アニスシードの入った塩味のこの素朴なお菓子は、古くから花嫁の母によって焼かれ、刺繍を施したリネンのハンカチに包まれて参列者に配られました。家族の気持ちがこもった手作りのお菓子を配る、地域に根付いてきた伝統だそうです。

 


大庭麗

<大庭 麗(おおば うらら)プロフィール>

 東京都生まれ。2001年渡伊。I.C.I.F(外国人の料理人のためのイタリア料理研修機関)にてディプロマ取得。イタリア北部、南部のミシュラン1つ星リストランテ、イタリア中部のミシュラン2つ星リストランテにて修業。05年帰国。06年より吉祥寺にて『イル・クッキアイオ イタリア料理教室』を主宰。イタリア伝統料理を中心に、イタリアらしい現地の味を忠実に再現した料理を提案し、好評を博している。

 

  
 

 

 

タグ:大庭麗 コンフェッティ ビスコット・ディ・スポーザ

 

 

 

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