自転車のモラル向上を目指せ
 目に余るルール違反

  • 記事:平田 邦彦

目に余るルール違反

 自転車シェアリングが普及し、自転車で気軽に街乗りする機会が増えるとともに、自転車レーンの導入も進み、使いやすくする工夫が進められている。

 車を運転する側からすると、自転車に乗る人たちのモラル向上に努めていただきたい。実際、恐ろしい場面に度々遭遇する。傘差し、スマホ操作などが事故を誘発している例は、かなり報道され、実際に死亡事故まで引き起こされている。

 しかし、もっと多いのは信号無視、夜間の無灯火、歩道の暴走など、自転車使用者のモラル、心構えの欠落としか言いようのない事例である。

 それらに対して、警察はさほど取り締まっておらず、いわば野放し状態だが、一度事故が発生すると、自動車の運転者には厳しい罰則、罰金が科せられる。そもそも自転車に対する対応が甘すぎるのではないだろうか。

 自転車を漕ぐ身からすれば、出来るだけブレーキを掛けることなく、スピードを維持したい気持ちは分かるが、だからと言って他に迷惑になる行為が許されて良いわけはない。

 取り締まる側からすれば、身分を証明する物の携帯を義務付けていない相手に対しては、取り締まりがし難いとの言い分があるのかも知れないが、だからと言って野放しのままで良いとの理由にはならない。

 現に自転車を避けるために発生した事故も、初因となった自転車にはおとがめなしだ。理不尽ではないだろうか。

 車は確かに走る凶器と言われるだけの破壊力を持っているが、一見か弱い自転車が原因の事故が発生していることを看過すべきではない。すべては自転車に乗る側の、無知、甘えが、重大ではないにしても事故の原因となっているし、それはモラルの改善に努めることによって十分に防ぐことが出来る。

 街には駐車違反を取り締まる「駐車監視員」なる人物が、それこそ少しの違反も見逃すまいと配置されている。彼らの業務にこうした自転車利用者のモラル向上を架して、指導、取り締まりを強化しては如何だろうか。

 彼ら自身が自転車に乗って移動しているし、徒歩で追いかけるのと違って、追いつくことも可能だろう。

 路上禁煙が徹底されるにしたがって、街に吸い殻が捨てられることは激減した。

 それと同様に、自転車のモラル指導が徹底されれば、今のように自転車が誘発する事故、いや事故にこそなっていないが、歩行者も運転する者もストレスを軽減することに繋がりはしないだろうか。切に実施が待たれる。

    

情報をお寄せください

NEWS TOKYOでは、あなたの街のイベントや情報を募集しております。お気軽に編集部宛リリースをお送りください。皆様からの情報をお待ちしております。