築地まちづくりなどで論戦

  • 記事:遠藤 直彦

第2回定例会代表質問

 令和初の都議会となった第2回定例会は4日に開会し、19日に知事提出議案全40件を可決し閉会した。小池百合子知事は4日の所信表明で、児童虐待対策、高齢運転者による交通事故対策など、喫緊の課題に取り組む姿勢を強調、11日に行われた各会派の代表質問で論戦が交わされた。

高齢運転者の事故対策も俎上に

 代表質問に登壇したのは、荒木ちはる(都民ファ)、小磯善彦(公明)、三宅正彦(自民)、里吉ゆみ(共産)、山口拓(民主)の5氏。

 【高齢運転者の交通事故対策】

 池袋で発生した高齢運転者による死傷事故を受け、小池知事はアクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進防止装置の取付に対する補助を実施することを明らかにしている。

 荒木氏は高齢運転者の交通安全対策や教育に対する取り組みを質した。三浦正充警視総監は、シルバードライバーズ安全教室や高齢者講習における実車指導等による交通安全指導を実施していることを説明、高齢運転者に対する交通安全教育を推進する姿勢を示した。

 【五輪大会期間中のビジネス航空対応】

 三宅氏は2020大会時の都営大島空港におけるビジネス航空への対応について質した。斎藤真人港湾局長は、羽田空港等に乗り入れたビジネスジェット機が一時駐機する回航先としての大島空港での受け入れについて、国の動向を踏まえながら調整等を行う意向を示した。

 【歩行者の保護】

 大津市で発生した交差点の交通事故では近くの園児らに死傷者が出た。

 小磯氏は安全運転をサポートする車両への補助や多様な取り組みの早急な実施を迫った。小池知事は、事故の防止に効果的な装置の取りつけに対する補助を実施することを改めて表明するとともに、子供の安全を守るため、通学路など日常的な移動経路の危険箇所の把握や、合同点検等を実施することを答弁した。

 【築地まちづくり方針】

 3月29日に都がまとめた方針では、築地を新たな東京ブランドを創造・発信する「創発MICE」機能を持つ国際的な交流拠点と位置付けた。

 里吉氏は都が築地に卸売市場を整備する意向がないことを厳しく批判、都民の意見を受け止めるべきだと迫った。佐藤伸朗東京都技監は、パブリックコメントでの築地市場を再整備してほしいとの意見は公表していること、都として築地に卸売市場を整備しないことはまちづくり方針にも明記しているとして取り合わなかった。

 【待機児童対策】

 小池知事は所信表明で、待機児童数が3700人にまで減少する見込みであることを表明した。

 山口氏は「実際にはもっと多くの方々が困っている」として、知事の待機児童ゼロの公約は達成可能かを質した。小池知事は、これまで保育サービスの拡大を図り様々な取り組みを進めてきたことを強調、「今年度末までの待機児童の解消に向けて全力で取り組む」と答弁した。

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