マップ片手に歩いてみた<多摩市編>

  • 記事:山下 里美

 今回は多摩市ウォーキングマップから、小田急線・京王線の永山駅を起点にした行程約5.2㎞の「防人見返りの峠と富士山眺望コース」を歩いてみた。

瓜生緑地の池

 晴天の日を待っていた。「富士山眺望コース」なのだ。なのに今年の梅雨は、毎日どんより曇り空。梅雨の晴れ間なぞ、いつ訪れるかわからない。とにかく「雨よ降るな!」と願いつつ永山駅に向かった。

 まずは、駅からすぐ近くの永山北公園を突っ切り、永山さくら通りを下って瓜生緑地を目指す。永山さくら通りは、多摩ニュータウンの入居が始まった頃に造成された並木道。満開時には、桜のトンネルが楽しめる。途中、瓜生せせらぎ散歩道に入ると、さんかく橋が見えてきた。さんかく橋は、橋の上にある塔から斜めに張ったケーブルで橋桁を直接吊って支えている構造の斜張橋(しゃちょうきょう)とよばれる橋。まちのシンボル的な存在だという。多摩丘陵の自然と地形を活かし、計画的に歩車分離で開発された多摩ニュータウンが大部分を占める同市には、市が管理する橋が180以上あり、最近では「橋」を新たな観光資源としてツアーなども行っている。

 鎌倉街道に沿った細長い瓜生緑地に到着。緑豊かで、せせらぎが流れ、鯉が泳ぐ池もあるが、交通量の多い道路のすぐそばなので、走行音が絶えず聞こえてくるのが少し残念だ。

 ここから住宅街を進み永山第四公園を目指す。しかし、さすがは多摩丘陵。このあたりの住宅街はアップダウンがきつい。たどり着いた芝生の公園の丘に、すっくと立つ1本の欅。なんとなく葉祥明の絵を思い出した。

 さあ、ここからがこのコースの最大の難所。川崎市や町田市との市境、多摩丘陵の尾根づたいの「よこやまの道」を歩く。防人見返りの峠は標高約150m、この道の途中に位置する展望広場だ。防人が故郷を離れるとき、振り返り最後の別れを惜しんだというこの峠からは、天気が良ければ富士山や丹沢、奥多摩や秩父の連山を眺めることができるというが、いかんせんこの天気。がんばって歩いたのに……、天気の良い日に来たかった。

小田急線・京王線 永山駅スタート→永山北公園→永山さくら通り→瓜生せせらぎ散歩道→さんかく橋→瓜生緑地→永山第四公園→よこやまの道→防人見返りの峠ゴール

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