水道局長 浜佳葉子 氏

  • 聞き手:平田 邦彦

 東京都の各局が行っている事業を局長自ら紹介する「局長に聞く」。今回は水道局長の浜佳葉子氏。昨年7月に策定された「東京水道長期戦略構想2020」やコロナ禍における取組などについてお話を伺った。

安全でおいしい水の供給が使命

水道局長 浜佳葉子氏

長期戦略構想2020を策定

—水道事業ははじめてと聞きますが、就任して実感したことは。

 これまで経験した生活文化局や福祉保健局などは、部が違えば全く違う仕事ということが多かったのですが、水道局は、安全でおいしい水を安定供給するというひとつの大きな使命に向かって、職員が一丸となって業務に取り組んでいます。やるべきことが明確であると同時に、その責任の重さを非常に強く感じています。

 就任後、半年が経過しましたが、まだまだ自分が水道の技術について知らないことがあるので、専門の職員から詳しい説明を受け、活発な議論を交わしています。新たに得る知識が多く、そういう点で楽しく仕事をすることができています。

—昨年7月に策定された「東京水道長期戦略構想2020」についてご説明ください。

 東京の水道事業は、明治31(1898)年に近代水道として通水を開始して以来、最も重要な基幹ライフラインとして、安定給水のために必要な施設整備を着実に推進しながら、都民生活と首都東京の都市活動を支えてまいりました。今日では給水人口約1350万人という日本最大の水道事業体であり、広域水道としての一体性と責任を確保しつつ、効率的な事業運営に努めています。

 一方で、都の人口推計では、令和7(2025)年をピークに人口が減少に転じると予測されています。

 このように人口減少が進む中、老朽化した施設の更新や耐震化が求められるほか、環境危機やテクノロジーの急激な進展、水道法の改正を契機とした水道界の新たな動きなど、東京水道をめぐる状況は、大きく変化し、かつて経験したことのない局面を迎えることになります。

 こうした課題に対応するため、当局では昨年7月、東京水道が目指すべき将来の姿と、その実現に向けた取組の方向性を示す基本構想であり、今後の事業運営全般についての基本的な方針となる「持続可能な東京水道の実現に向けて 東京水道長期戦略構想2020」を策定いたしました。

 さらに、この構想に基づき、今年度中に策定することを目標に、5年間の経営プラン(中期経営計画)と施設整備マスタープランといった局の基本となる様々な計画をまとめているところです。今後、これらの計画に基づき事業を進めてまいります。

「東京水」の飲用で環境に配慮

—「東京スマイルボトルプロジェクト」は、環境に配慮した取組と聞いています。

 当局では、マイボトル等で外出先においても高品質な東京の水道水(以下、東京水)を飲用することで、プラスチックごみの削減の一助となる、環境にやさしいライフスタイルを推進する「東京スマイルボトルプロジェクト」を実施しています。

 このプロジェクトの特設サイトでは、都内にある約900か所のTokyowater Drinking Station(東京ウォーター・ドリンキング・ステーション)の場所を確認できるマップや、高品質な水道水ができるまでを紹介したVR動画など、様々なコンテンツを掲載しています。

 コロナ禍以前の令和元年10月には、「みんなで体験 東京水×マイボトル イベント」をサナギ新宿で開催し、約1600名の方に東京水の試飲や各種クイズ等にご参加いただくなど、環境に配慮した東京水のPRを実施しました。

—コロナ禍における、水道局の取組は。

 当局では、「東京都水道局新型インフルエンザBCP」で定めた発生期ごとの対策を参考に対応を進め、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策を講じつつ、安定給水が確保される体制を継続してきました。

 しかし、新型インフルエンザBCPと異なり、新型コロナウイルス感染症では、感染しない・させないために人の移動自体を減らす必要があります。その結果、職場の人員が少なくなった中で事業維持をどうするか、というこれまでにない観点で事業執行体制の確保を行いました。

 また、「テレワーク」や「時差出勤」も多くの職場で活用しました。今後もこうした柔軟な働き方を推進していきます。

 水道料金の支払いについては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を踏まえ、都民生活の一助となるよう、令和3年3月31日まで、支払猶予の受付を行っています。さらに、猶予期間後の対応につきましても、期間1年以内の分割支払いのほか、お客さまの経済状況等に応じた個別のご相談に応じることとしています。

—お客さまである都民へのメッセージをお願いします。

 依然として予断を許さないコロナ禍において、水道の重要性が増々高まる中、お客さまが安心して水道をご使用いただけるよう、24時間365日の安定給水の確保に向け、当局と政策連携団体である東京水道株式会社が、「東京水道グループ」として一丸となって、着実に水道事業を進めてまいります。

 お客さまにおかれましては、引き続き、東京水道へのご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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