一度は行ってみたい! 魅力あふれる東京の島々
豊かな森に青い海、そして満天の星

週末の休みを利用して出かけられる島から、海外のリゾート気分を楽しめる島まで、東京には有人の島が11ある。コロナ禍で現在は気軽な行き来は少し難しくなっているが、収束後はぜひ訪れてその魅力にふれたみたい。

最短は飛行機でなんと25分!最長は大型客船で24時間

 離島というと、とんでもなく遠いというイメージだが、一番近い大島へは調布飛行場から飛行機でわずか25分。竹芝桟橋からは大型客船なども運航しており、空の便がない小笠原父島へは竹芝桟橋から約24時間のクルーズ。

東京宝島うみそら便

 島しょへの交通手段をまとめて検索できる、ウェブサイトおよびスマートフォン向けアプリ「東京宝島うみそら便」が7月に公開予定。島にアクセスしやすくなること間違いなし!

大島には巨大バウムクーヘンがある!

 大島は、2010年「大地の公園」を意味するジオパークに認定された地球と生命の関わりを楽しく学べる自然の島。元町港から波浮港に向かう島一周道路沿いにあるのは、バウムクーヘンの愛称で親しまれている地層切断面。数百年に一度の割合で起こってきた大噴火によって降り積もったスコリア・火山灰主体の降下堆積物が、幾重にも積み重なり縞模様を形成している。

 美しい星空を保護するため環境保護などに取り組んできた神津島。2020年には東京都で初めて星空保護区に認定された。島全体が暗闇に包まれると、そこは天然のプラネタリウム! 島民ガイドによる星空観賞会も実施している。

そのほかのおすすめ

★八丈島…ヘゴの森・ジュラの森
★小笠原父島…世界遺産の森など

見れば見るほどバウムクーヘン

今にも降ってきそうな神津島の満天の星

白砂の秘密は流紋岩質の白い火山灰

 南北に約7㎞も続く白砂の羽伏浦(はぶしうら)海岸は新島を代表するビーチ。火山島ながら輝くばかりのホワイトサンドで、コバルトブルーの海とのコントラストが印象的だ。

 多くの島では、ウミガメやカラフルな魚群と出会えるスキューバダイビングも楽しめる。変化に富んだ海中地形も火山島ならでは。

そのほかのおすすめ

★神津島…シュノーケリング(赤崎遊歩道)
★御蔵島…ドルフィンスイム&ウォッチング
★小笠原父島…ドルフィンスイム&ウォッチング

きらきらと輝く白砂の羽伏浦海岸

ダイビングの人気スポット三宅島の富賀浜では、日本最北端ともいわれるテーブルサンゴの群生が見られる(C)>三宅島観光協会

火口の周りをぐるりと一周できるのも火山島ならでは

 東京の島には自然を満喫できる山があり、ハイキングやトレッキングが楽しめる。初心者でも気軽にトライできる山が多いのもうれしいポイントだ。

 東京の島の中では最高峰の八丈富士山頂の火口を一周する「お鉢めぐり」では、360度の大パノラマが堪能できる。山の中腹の牧場も人気スポット。

そのほかのおすすめ

★神津島…天上山ハイキング
★三宅島…ジオトレッキング
★青ヶ島…内輪山「丸山」一周遊歩道

約1時間かけて八丈富士山頂の火口を一周する

小笠原父島の小港から八瀬川を渡って遊歩道をたどり中山峠へ。ここは小港海岸やコペペ海岸などが見渡せる絶景スポットだ(C)>小笠原村観光局

青ヶ島には杜氏の数だけ焼酎の種類が存在

 定番みやげのほか、海の恵みを生かした塩や個性派ぞろいの焼酎などもおすすめ。

そのほかのおすすめ

★利島…椿油
★新島…新島ガラス
★御蔵島…ツゲ製品
★八丈島…黄八丈
★小笠原父島…コーヒー・島塩

地面から噴き出す蒸気で、黒潮本流から汲み出した海水を温めて作っている「ひんぎゃの塩」。まろやかな甘みが特徴(青ヶ島)

「あおちゅう(青酎)」は、元々は妻が夫のために造る家庭の酒。杜氏により造り方も味も異なる(青ヶ島)

サトウキビから造るラム酒を海底で1年間熟成した「海底熟成ラムMother」(小笠原母島)

これぞ火山の恵み!東京の島は温泉天国だ

 火山島である東京の島には、温泉も多く存在する。太平洋が一望できる絶景露天風呂や野趣あふれる秘湯など、趣も異なる。

 式根島の地鉈(じなた)温泉は、まさに秘湯と呼ぶにふさわしい温泉で、地面を鉈で割ったような地形に80度の湯がこんこんと湧き出ている。海水と混じって湯加減がちょうどいいところを自分で探すというワイルドさもたまらない。

 新島の湯の浜露天温泉は、ギリシア神殿風の建物が目印。大小6つの湯があり、とりわけ一番上にある温泉からの眺望が素晴らしい。どちらも水着着用、24時間無料で入浴できる。

そのほかのおすすめ

★大島…元町浜の湯
★神津島…神津島温泉保養センター
★八丈島…末吉温泉「みはらしの湯」
★青ヶ島…ふれあいサウナ

地鉈温泉の泉質は硫化鉄泉。鉄錆色の温泉だ

湯の浜露天温泉では、夕日や星空を眺めながらの入浴もおすすめ

次の旅先には、ぜひ東京の島を!
東京都産業労働局観光部

 東京の島しょ地域には、島ごとに素晴らしい自然景観や海洋資源、特産品、独自の歴史や文化などたくさんの魅力があります。

 都心からわずか数時間で、きらめく海と真っ白な砂浜、天然の温泉や海に沈む美しい夕日を味わう小旅行が楽しめます。

 昨年からは残念ながらコロナ禍が続いていますが、東京都は観光業の回復に向けて、観光振興と感染防止の両立を図り、滞在型旅行の推進など新たな観光施策や、ウェブサイトなどによる情報発信などに取り組んでいきます。各島では、島々の魅力にさらに磨きをかけ発信していくブランド化に向けた取組が進められています。

 また、島しょ地域への往来の利便性向上を図るため、船、飛行機などすべての交通機関の時刻や運賃を一括で検索できるウェブサイトとスマホアプリ「東京宝島うみそら便」を7月に公開予定です。

 次の旅先として、東京の島を訪問していただき、ゆっくりと流れる島時間に身をゆだね、都会の東京では味わえない、島の滞在ならではの豊かな自然や地元の食やくらしなど極上の時間を満喫していただきたいと思います。

 下記サイトで各島の魅力を紹介しています。ぜひご覧ください。

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