総務局長 野間達也氏

  • 聞き手:平田 邦彦

東京都の各局が行う事業を局長自らが紹介する「局長に聞く」。今回は総務局長の野間達也氏。先月スタートしたパートナーシップ宣誓制度、人権施策、国際情勢の緊迫化対策、島しょ振興などについてお話を伺った。

多様性を認め合える東京に

総務局長 野間達也氏

性自認等の基本計画を改定予定

—11月にパートナーシップ宣誓制度がスタートしました。制度の意義と今後の活用は。

 パートナーシップ宣誓制度は、双方又はいずれか一方が性的マイノリティである二人が人生のパートナーであることを宣誓、届出してもらい、都が受理証明書を交付する制度です。制度の運用開始から約ひと月で350組を超える届出(12月5日時点)がありました。

 受理証明書に法的効果はありませんが、制度をご利用いただく方々の生活上の困り事の軽減に繋げられるよう、証明書の活用促進をしっかりと図ります。

 都は都営住宅への入居申し込みなど様々な行政サービスで活用を進めており、都内自治体でも都の証明書を活用した行政サービスの提供が進んでいます。顧客向けサービスや社内福利厚生において、制度の活用が図られるよう民間事業者にも協力を呼びかけています。

—人権に対する都民の意識は高まっています。都の取組は。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機に平成30年に人権尊重条例を制定しました。東京都をいかなる種類の差別も許されない、人権尊重の理念が広く都民等に一層浸透した都市とするため各種施策を推進しています。

 昨年の大会期間中は、性別、年齢、人種、障害を越えてアスリートが競い合う姿が多くの都民の感動を呼びました。この多様性への気づきを一人ひとりのアクションへとつなげ、人々が共に支え合う共生社会「インクルーシブシティ東京」を実現するための取組として、ヒューマンライツ・フェスタを開催するなど、各種啓発行事を展開しています。

 また性的マイノリティを公表した選手の参加が史上最多となり、性の多様性への都民の関心が高まりました。この機を逃さず、都民の性の多様性への理解を一層推進することを目指し、今年度末に性自認・性的指向に関する基本計画を改定予定です。

—震災や風水害に対する今後の局の取組は。

 自然災害への備えですが、今年5月に公表した新たな被害想定では、10年前と比較して被害が3割から4割程度減少しているものの、なお6千人以上もの死者が発生することが想定されています。

 マンション居住者の増加に伴うエレベーター内の閉じ込めや、避難の長期化による震災関連死の懸念など様々なリスクも顕在化しています。また、激甚化・頻発化する風水害や、感染症等との複合的な災害への対応も想定する必要があります。今後、都の防災対策の羅針盤となる東京都地域防災計画の見直しを行い、災害対応力の一層の強化につなげます。

東京宝島ブランドの認知拡大へ

—国際情勢の緊迫が続いています。都の取組は。

 ロシアによるウクライナへのミサイル攻撃や北朝鮮による度重なるミサイル発射など、国際情勢は緊迫しています。都民の生命を守る取組として、ミサイル攻撃等の爆風などから被害を軽減する緊急一時避難施設の指定を進め、これまでに地下駅舎、地下道、公共施設など3755施設を指定しました。今後も区市町村等と連携し取組を推進します。

 また、避難行動をわかりやすく記載したリーフレットを作成し、SNS等での発信をはじめ、都立学校への配布や区市町村を通じた町会・自治会等への周知など、都民への広報に積極的に取り組んでいます。

—総務局は島しょ振興も担っていますね。

 「『未来の東京』戦略」等に基づき、島しょ町村小中学校でデジタル技術を活用した教育を推進するとともに、先行エリアの八丈島ではDX人材の育成や、島内交通及びデリバリーサービスに関するプロジェクトを実施しています。  また、意欲的な島内事業者等に対する支援強化、島しょの魅力を発信する機会を創出することで、東京宝島ブランドの認知拡大等に取り組みます。さらにサステナブル・アイランド創造事業により、島しょ地域の持続的発展や特色ある宝物の発掘・魅力の創造につながる東京宝島事業を推進します。東京の島々には様々な魅力がありますから、コロナ禍を経て人々の行動が変化する中にあっても、島を訪れる人を増やしたいと考えています。  多摩・島しょ地域への移住・定住を促進するため、庁内プロジェクトチーム及び市町村との連絡会議の設置など各局・市町村との連携を密にする体制を構築しました。また、多摩地域には、良好な住環境、豊かな自然があり、都心に近接しておりビジネス環境にも適しています。島しょは勿論、多摩地域の関係人口の増加を含め移住・定住を促進しています。

—その他、局としてPRしたいことは。

 総務局にはこのほか、人事・法務など都政の基盤を支える面もあります。人事面では、社会経済情勢の急激な変化により都政課題が複雑化するとともに、生産年齢人口の逓減で人材獲得が困難化する中、多様なマンパワーの確保・育成が不可欠です。女性活躍促進や障害者雇用の促進、民間人材の積極活用、定年引き上げへの対応等を進めています。

 都職員が自ら何を為すべきかを考え、主体的かつ機動的に施策を立案・実行し、適時適切に課題解決を図ることのできるよう、時代に合った人事施策を展開し、都政の活性化に取り組んでいきます。

情報をお寄せください

NEWS TOKYOでは、あなたの街のイベントや情報を募集しております。お気軽に編集部宛リリースをお送りください。皆様からの情報をお待ちしております。